感想メモ

2002年05月09日(木) プラトニック・セックス  飯島愛

小学館 2000

飯島愛の半生(?)を赤裸々に(?)綴った自伝。

 この本は映画化もされ、結構人気あったと思う。そこで借りてみたわけだけれど。文章は非常に読みやすい。そして、ところどころ日記が入っていたりするので、実際の分量としてはかなり少ないと思う。一体映画はどういう感じだったんだろうか。

 もっと激しい内容かと思っていたら、そうでもなくて、それについてはちょっとびっくりした。

 私はこういう世界に生きていたことはないので、実際のところ、こうやって道を踏み外して転落していくというのは、やっぱり甘えみたいなものであるとしか思えなかったりする。

 というのは、同じように父や母から抑圧を受けながら生活していても、非行に走る人もいればそうでない人もいるからだ。逆に親を反面教師として違う生き方を模索していく人もいる。そっちの方がよっぽど建設的だと私は思ったりする。

 何と言うか、落ちていき、お金を遊ぶためだけに稼ぎ、すぐに使い果たし、借金をし、盗みをし、さらにお金を手に入れるために、どんどんやることがレベルアップしていくという・・・そういうのって、一体何が楽しいのだろう。そのお金をどうして別の方向に使えなかったのだろう。

 たとえば家の事情とかで借金があってそれでそういう職業につかざるを得なくなるとか、そういうパターンならまだわかるのだが、そうでもなく、遊ぶためだけに毎日を過ごしてお金を浪費する。確かにバブルの頃だったとはいえ、何という生き方なんだろう。

 まあ、自分とは違う生き方を一つ知ったし、結構内容は面白かったのではあるけど。ただ最後まで読んでも、たとえば彼女が大人になったとかそういう感想はあまり持たなかった。なんでかね・・・。


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