感想メモ

2002年12月30日(月) 新版 指輪物語9 王の帰還(下)  J・R・R・トールキン

瀬田貞二・田中明子訳 評論社文庫 (1955,1966) 1992

STORY:
いよいよ最終巻。サムが囚われの身になったフロドを助け出し、いかにして指輪を滅びの山に持って行ったか、そして、サウロンが倒れ、新しい世紀がやってきたあとのことについて描かれている。

感想(ネタバレあり):
 ついに指輪は滅びの山へ向かう。サムが非常に活躍していて、このような忠実な僕を持つフロドがうらやましかったりして。それから、指輪を持つということの恐ろしさも滅びの山でのシーンで思い知らされる。殺さずにおいたゴクリが最後に重要な役を果たすのも非常に興味深かった。

 本来ならここで話が終わっても不思議ではないのだが、そのあとどうなったかが描かれているのが面白かった。特にようやくホビット庄に戻ったのに村が変わり果ててしまっていたことは、普通の話とはちょっと違うなと思った。でも、こういうシーンがあって最初からつながっていることを実感したというか。実際、1巻がもう一度読み返したくなってきた。すでにホビット庄の人間関係を忘れてしまっていたので。

 最後にフロドたちが向かった先はどこだったのだろう。実はいまいちよくわからなかった。でも、指輪にかかわるということの恐ろしさをさらに印象付けるエピソードだったのかもしれない。


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