おそばせながらみにいってきたよ『ハウルの動く城』
私の耳には、「ハウル超カッコいい!」という女子の声がたくさん届いていたので、「まーた、キムタクがおいしいとこもってっちゃうのかよ。 よーし、どんなにカッコいいか、やってもらおうじゃん」 みたいな、ヨコシマな先入観を持ってのぞんだのでした。
うん。ハウルカッコいいね。 だって、王子様なんだもん。
初めは自覚のない王子様でした。 でも、あるとき変わるのです。 理想的な王子様に。 「もう充分に逃げた。 でも、これからは逃げない。 僕には守るものができたから。」 かーっこいいー!
この映画は新しいおとぎ話なんだよね。きっと。 ほら、みすぼらしくて、さえない女の子が王子様と結ばれてハッピーエンドって、王道じゃないですか。
こういうアニメって、かえって新しいですね。 例えば『ファインディング・ニモ』も『ミスター・インクレディブル』も、動物の世界や、スーパーヒーローなんていう、あり得ない世界を擬人化させて、人間らしさをだして共感させます。 それは、感情移入しやすいけれど、人生のはかなさとか、せつなさまで一緒に喚起させることがあります。 私は『ミスターインクレディブル』の前半は、けっこう胸がちくちくして、憂鬱なくらいでした。
でも、『ハウル』は、はなからおとぎばなしですから、そういう深刻さがなくって楽しかったです。 いろいろと突飛なところがあっても、「そういう世界なんだな」って。 そして、ぽんぽんとストーリーが進んで、何がなんだかわからないながらも、ずっと楽しい気分。 荒地の魔女とソフィーが王宮の前で出会ってからのくだり、もう、私おっかしくっておっかしくって、一人でふきだしちゃって、隣に助けを求めても、しーんとしてて、困ってしまいました。 美輪明広、すごいよー!!! うまい! もう、大好き! 魔力を失っておばあちゃんになってしまってからなんて、本当にもう愛らしくてかわいくって。
まーるくおさまって、めでたしめでたし。 みんな末永く仲良く暮らしましたとさ。
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