■2002年12月02日(月)
  ― 私なりの豊かさを探して… ―
 日曜日に江戸東京博物館へ「本田宗一郎と井深大展」を観に行ってきたよ。彼らはホンダとソニーの創始者。戦後の高度経済成長とともに、次々と未知の商品の開発を実現し作り上げた二人の創始者の、歴史と「夢の物語」をたどるイベントだった。
 中年のかたがたに大人気のテレビ番組「プロジェクトX」。以前に、ソニーの欧米進出の苦労話、みたいなテーマだったときがあってね、それを観てたら50年代後半〜60年代にかけてのソニーのトランジスタラジオのデザインが、ビビットですっごくかわいくてイイナって思って…。そのホンモノたちが観られるかも、と江戸東京博物館まで足を運んだわけ。
 かわいいソニーのラジオのホンモノたちはもちろん展示してあったし、60年代に大衆向けに開発したビデオデッキやデジカメの試作品、初めて商品化された「初代ウォークマン」もあって、見どころいっぱい。
 一緒に行ったBFはホンダの展示品に興味シンシン。終戦直後に作った「エンジン付き自転車」に始まって、欧米でも人気のあった「カブ」というバイクや、初めてF1に参戦したときのマシン、次々に開発された斬新なエンジンを搭載した歴代のホンダ車たちが展示されていた。BFは「乗ってみてぇ〜!」を連発してたよ(汗)。「カブ」は今でも若い世代に人気の出そうなPOPなデザイン。と、思ったら復刻版みたいのも商品化されていた。車の運転はてんでダメな私だけど、こんなバイクなら乗ってみたい!
 どの展示品を観ても「スゴイ!」ってコトバしか出てこなかったよ。そこには、モノづくりにかけた真直ぐすぎるほどの情熱や、未知なるものを実現するワクワク感…、そんなステキなものが溢れていた。
 だけど、ある一方で、それは「日本の大衆の消費社会への夢と憧れ」でもあったわけだし、本田さんと井深さんが活躍していた時代は、そういう消費社会において一人一人の「豊かさ」への価値観が反映されていた時代でもあったんだよね。でもね、もう二度とそんな時代は日本には訪れないことを否定はできない。
 これからは、どんなものに価値をおく時代になるのかな?どんなコトに「豊かさ」を感じる時代になるんだろう? 私は、私なりのステキな「豊かさ」に満ちた生活を過ごしていきたいけど、それは自分でもまだ「何」なのかがわからない。それをずっとずっと探し続ける「旅」に出ているようなキモチ。でも、そんな「旅」こそが、人生そのものなのかもしれないね。




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