ぬるい、奴が多くて全く困る。
民主制の本質が淘汰(とうた)にあることなど思いも寄らず、自由や博愛などという幻想を鎧(よろい)に生きている奴がいる。
片(かた)や、欲望を肯定し快楽主義一直線しかとれない奴もこれまた、「最大幸福が個人の幸福の総和」などとぬるすぎてかなわん。
いやいやそうかといえば、世界平和を願う、だとか、神だとか自分で決めた信念だとかに妄執(もうしゅう)する奴らも加わるんだから、ため息が出る。
坊主のふりした守銭奴や、学歴地位にかこつけた小心者とか、世間並みを装う嫉妬(しっと)馬鹿なんかは見飽きたよ。
恋だ愛だ家族だ何だってしか言わない方が、ましに見えてくるくらい多すぎる。
ゲコゲコ、と欲望や自己顕示欲(けんじよく)、妄念(もうねん)を暴れわめくだけしかないんだから。
何で全く自分で煮鍋に入っていって行くのかね
ぬるい鍋だからって気がつかない間におさらばなのに
ああ、全くぬるい奴が多すぎる。
執筆者:藤崎 道雪