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「 絶対的自我17 茫然とした地点に 」
2015年06月01日(月)




 餅が膨らむように、心がプワ〜っとまとまらなくなる

 この私が何時か、何時の日にか、全くいなくなる

 誰も、何も、何の努力でも止められない、という想いが、心をプワ〜ッと膨らませていく

 もう、思考、判断力、悟性で覚ますことなど出来なくなってしまう


 もう、餅を固まらせるのは、肉体の作用しかなくなる

 猛烈な眠気、激烈な空腹、絞殺的な激痛、放出後の脱力などの肉体の作用しかなくなる

 
 思考や判断力や悟性は、修辞や表面と本質の入替えや幻想の設定や倒錯しか与えられない

 それしか与えられないもの、だけれど、縋(すが)れないからこそ苦しむのだ
 
 縋って縋ってズルズルと視界をくらませればよいのに

 眩ませないから、肉体の作用しかなくなるのだ

 どうして、数多の民衆が、いや君子でさえ、いや宗教家でさえ、修辞や入替えや幻想や倒錯で、心を穏やかにしているのに、お前は縋らないのか

 天国はない、などと言いながらも、自分の死を見つめない民衆

 死の本質を神という、道徳という表面へと入替えている君子

 どうしようもないのだから、精一杯生き切ろうと説法する宗教家

 こんな風に、小賢しい小手先の思考で誤魔化さないのか

 何千万人も何億人も、その誤魔化しで、死の恐怖を散らしているじゃあないか

 もっと浅い浅い金銭や名誉や幾つかの象徴に散らしているじゃあないか

 道徳律って言ったっていいじゃあないか



 どうして、お前は、それらなどでは、どうしようもない気狂いを見つめ続けるのか

 布団に入り、いつもの手順で睡眠できるというのに、こうして起き出して書き残して置くのか

 さらに言えば、肉体の作用しかないのだ、つまり、起き出して書くなど無駄なのだ

 書き残して後世の評が欲しくてたまらないのか、ならば何故、今有名になっておかない

 こんな片隅で書き残して、文字ゴミの海に埋もれるだけなのだ

 どうして、お前は、こうして起き出して書き残して置くのか

 何かを考えているようで、何も考えていないとはお前のことなのだ


 問に対する答えを、思考たちは幾らでも与えてくれた

 けれど、それが決して答えにならないこと、決して気狂いの圧倒的な熱量に敵わないことを知ってしまった

 だからとはいえ、

 どうして、お前は、ここにこうして、ただ、茫然とした地点に居続けるのか

 誰にも理解されず、誰にもここへの降下を求めず、誰にも開放しない、茫然とした地点に

 

 


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