僕は禿げる。(中略)それでも歌を聴いてくれますか?
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今日はクリスチャン・ラッセンを殺す夢を見ました。ラッセンは昔からいけ好かない奴だと思っていたので、鯨の事で喧嘩をしたついでに海に投げ込みました。蒼い蒼い、うそ臭いほどに蒼い海に。
「鯨は食べる物だ」僕がそんなことを言ったのが喧嘩のきっかけでした。僕はラッセンを…彼の絵画の本当の価値の様に…軽々と持ち上げ、葉山の海に投げ込みました。
彼は実は丘サーファーで、みるみる沈んでいきました。手足を使う暇もなく、最後に「毒が…」と言いました。夢の中では不自然な事が常識としてまかり通る場合がありますね。この場合はこの「毒が…」で全ての言いたい事がわかる僕がそうでした。彼はその蒼さが青酸系の毒であると溺れながら判ったのでした。僕はそう言いたいのだと、なぜかその「毒が…」だけで判ったんです。 僕は急いでラッセンを引き上げました。例え彼に絵描きとしての価値がなくても、人としての価値がなくても…。引き上げた彼は銀色の髪にワカメや小さいエビがついていて気持ち悪かったです。うつ伏せで何人かのヨットマンに引き上げられた彼を「せーの」で裏返して彼の顔を見た僕は驚きました。彼はラッセンではなかったのです。
彼はなぜかアメリカのバンド「ボンジョビ」のキーボーディスト、デビッド・ブライアンだったのです。一同は驚き、次の瞬間一人のおじさんが「こういう事なら泳げなくても仕方ねえな」と言い笑いました。デビットブライアンは苦しそうに僕らと一緒に笑いました。
次の瞬間、僕はその一週間後位あとにいました。鎌倉の海を見下ろす丘にデビットの墓標が立てられました。白い十字架は大きく、事故とはいえデビットを殺めてしまった僕の業までも貼り付けられるくらいでした。少し曇った空のせいか、海も全く青く見えず、泣き崩れるデビットの関係者の女性の喪服の黒い裾が風にバタバタと膨らんでいました。僕はみんなが去っていっても、ずっとその墓標を見ていました。 僕はみんなが帰ったのを見計らって墓標に近づきました。そして、うそ臭いほどに蒼いペンキで「ラッセン」と書くと少し笑いました
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