Dance日記帳
モクジ|キノウ|ヨクジツ
2002年04月19日(金) |
エトワール見たぞ。ネタバレ危険。 |
やたらと充実した1日だったかも。 1日の重労働を終え(オフだったんだろ?というツッコミは却下)腰がグキグキ。いやいや、お疲れさまっつーことで、久々にビールのみつつ、真夜中の日記執筆だ。頑張ったワタシへのゴホウビってことで、糖質70%オフグリーンラベルだからいいのだ。うーんと踊った後には最高だねぇ〜(ちとオヤジ臭いか)。
観てきたよ、「エトワール」。噂通り、とんでもない混雑状態。開演1時間前に受け付け行ったのに、もう110番目。結局、最悪な一番前の席に座るしかない状況。会場は、ひとめで「おっ、バレリーナじゃーん」ってわかる人たちがウジャウジャと・・・。あんたたちったら、平日の真っ昼間に映画観てていいわけ? 映画はね(※ここからネタバレになるので、映画見に行くけど事前にネタを知りたくないって人は読まないほうがいいかも〜)見応えあったよ。うん。満足〜。ドキュメンタリーなので、ストーリー性は一切なし。舞台裏、舞台袖、リハーサル風景がメイン。そして合間に振り付け師やバレエ教師、出演者らのインタビューが織り込まれている。NHKの番組みたいなもんかなぁ。もしかしたらわざわざスクリーンで観るほどのものではないかもしれない。ビデオで十分かもね。でも、出だしで、男性ダンサーがリハーサルの合間でピルエットを練習している場面が映るのだけど、余裕の6回転とかしてて「出だしからコレかよぉ〜」と期待度アップ♪もともと私は舞台そのものを観るよりも、リハーサルや稽古風景を見るほうが好き。自分自身についても同じ。煌びやかな本番舞台よりも、地味なリハーサルのほうがいい。同じことを繰り返し練習し、少しずつ完成度を高めたり、表現を掘り下げていく作業は楽しい。本番までの日をカウントダウンしつつ、身体を整え、緊張感を高めていくのは踊り手だからこそ味わえる幸せな日々だと思える。たぶん、この地道な作業を楽しめない人は本当のダンス好きじゃないのでは?と思う。派手な舞台そのものよりも、その裏側に隠された淡々とした日々こそダンサーであるという実感を得られるような気がする。ダンサーは、たった5分の曲を踊るために、それまでいったい何リットルくらいの汗をかき、何時間にわたるトレーニングを繰り返すのか。それを想像すればこそ、舞台は味わい深く、そして心動かされるものなんだ。この映画を見ると、美しさの裏側の苦しさや辛さというのがかいま見ることができる。バレエについて、あまりよく知らない人が見に行くと、もしかしたら「退屈な映画だったよ〜」ってことで終わってしまうのかもしれないな。もし見に行くのならば、事前に「パリオペラ座」について、「バレエの演目」「有名なバレエダンサー、コレオグラファー」については調べていったほうが無難かもしれない。バレエファンならば、間違いなく楽しめる。合間合間に映し出されるインタビューも良い。少なくとも舞台を味わったことのある人間ならば、首がへし折れるほどうなづきまくる(笑)「舞台は麻薬。いつだって満足することはない。欲求不満。」うんうん!!そうそう!!完璧を目指して踊り込み、気合いをいれて最高の踊りを出すつもりが、舞台からひける時には「いや、まだもっとできることがあったはず。これは100%じゃない。」という気分になる。間違いがなくても、失敗したわけじゃなくても、どこかで「不満」を感じるからこそ、「次のステージで!」という気持ちが生まれてくるのだ。他にもいろいろと「そうなんだよね〜」と共感する部分がたくさん。インタビュー以外にも見応えのあるダンサーの素顔をたくさん映し出してくれていて、本当に良い刺激になったな。「バレエは好きとか愛しているとかじゃなくて、それ以上の生きているそのもの」みたいな話もあった。確かに、私にとってもダンスは「好きなもの」ではない。ライフワークそのもの。ダンスがあって自分が存在していると思う。ダンスを失うことは、植物人間になるのと同様。一時期ダンスから離れた時があったが、その時の苦しみは未だに忘れられない。自分が完全に踊りから離脱することができないと悟ったのも、そのブランクがあったから。だから、今、こうして踊ることができる日々を心からありがたく思う。いつか身体が動かなくなった時が来ても、何らかの形で踊りに携わっていかないと生きていけないんだと思う。舞台で死にたいなんていう贅沢は言うつもりはない。でも、一度履いてしまった赤い靴は、死ぬまで脱げない。ヨボヨボになっても、寝たきりになっても、心だけは死ぬまで踊り続けるんだろう。話がずれた〜。さて、バレエに詳しくない人が見たら楽しめない映画かどうか?たぶん心底、私のように楽しんだり刺激を受けることはないにしても、美しい動きのひとつひとつを見るだけでも参考になると思うよ。メジャーな古典作品やベジャールの作品もちょこちょこ見られるしね。綺麗なバレリーナの肢体を見るだけでも目の保養になるはず。ジャズにしか興味がなくて、クラシックと聞くだけで眠くなるんだよぅ〜という人にはあまり勧められないかもな。決して派手で楽しい映画ではないから。ただ、ダンスのジャンルに関係なく見てみたいという人や、MDSの中級クラスに出ている人たちには良い勉強になるはず。エンターテイメントとして見るよりは、教材映画として見た方が良い感じね。
映画に刺激を受け、「よっしゃ〜。これからストイックにレッスンを重ねてゆくぞ〜」みたいな気合いも入り、原宿へ移動。敦のクラスに出た。今日は人数もいつもより多少少ないうえに、レベルが高かった〜。クロスドフロアノンストップ。バリバリ回る、バンバン飛ぶ。HIPのインストラクターレベルの人が多数集まったため、久々に身の引き締まるレッスンになった。しかーし、映画が終わってから微妙に時間があったので智恵とお茶して、「空腹じゃ集中できないから」ってフレンチトースト食っちゃったもんだから腹がパンパン。身を引き締めようとしたところで、「うぐっ・・・く、苦しいっ。」ってなカンジ。シェネジェッテなんて、ほとんどジャンプしようと思うたびに胃に激しい引力がかかって、ハンパないほど重いんだよ。アクセルなんて、フレンチトーストと再会をしちゃうかと思ったわ。しかーも、いつもよりもクロスドフロアの種類が多い。ついでにジャンプが入りまくる。よりによってだよ。クロスドフロアが終わった後のわずかな休憩時間にオフィスで「だめだぁ。床に埋まるくらい重いよ〜。」と敦に愚痴ったら「え?今日はいつもより飛べていたよ〜」と言われて謎。あまりにもお腹一杯で苦しいもんだから、いつも以上に身体を引き上げようとしていたのかなぁ?でも、ジャンプ着地の時には重くて重くてアキレス腱切れるかと思ったのになぁ。ま、いいか(笑)コンビネーションはキツかったぁぁぁ(涙)。苦手な早振り。もう、死ぬ気で頑張ったよ〜。さっき食ったもの全部汗で出た感じ。絞ったぜ〜、と妙に満足感あったりして。振りについていくのが精一杯だったけど、踊った実感あり。来週も同じ振りらしいから、ちっとはマシに踊れるようにしておこう〜。
帰りに智恵とかなりマジなダンストークとなった。だが、もう疲れてダンストークの内容は書けましぇーん。かいつまんで話せば、「もっとうまくなりたいねぇ」とか「もっともっとレッスンを積まないとならないねぇ」なんて内容。今日はかなりダンス漬けな一日だった〜。オフくらいはダンスから離れた生活を・・・なんてのは私にとっては無理なことなのかもなぁ。オフだからこそ、ダンスにどっぷりつかる。それがサダメなのかもしれんっ。はぁ。ちょうどビールも呑み終わり。明日はHIPでオープンクラスだ。いいかげん寝て、破壊しまくった身体を整体してから行くことにしよう。
それでは皆様、また明日〜〜〜・
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