Dance日記帳
モクジキノウヨクジツ


2002年06月20日(木) 戦慄のアトリエ

その大事件は、ビギナークラスが始まる30分前に起こった。
携帯へのメールで、智恵から「駒込に到着したので、アトリエへ先に行っています。」と連絡が入り、私も急いでアトリエへ。

シャッターが開いていて、看板も外に出ていて、入り口のライトも点灯されて準備万端。階段を下っていこうとしたら、何故かガラス戸が開いたまま。あれ〜?っと思って立ち止まると、智恵がガラス戸の内側に立っている。「おはよう〜!」と挨拶したのはいいけど、返ってきた智恵の言葉は「モニさんっ、助けて!!」何事??しかも、智恵は私の顔を見るなり暴発するかのように泣き出す。「いや〜〜〜〜(涙)うぇ〜〜〜ん(泣)」何事が起きたのか意味もわからず、階段の途中で立ちつくす。「な?なに?なにがどうした〜っ??」智恵はなおもワンワン泣きながら「ケ、ケ、ケムシ〜〜〜〜っ。ココにいるのぉぉぉ。うわ〜〜〜んっ(泣)。」げっ!ケムシ?これはさすがに私も苦手。「えっ、で、でもっ、私もダメぇぇ〜〜〜」よく見ると、智恵の右手には紙片が握られ、入り口にはホウキも置いてある。奴は一人で心細くも、勇敢にケムシに立ち向かおうとしていたらしい。助けてあげたいけど、でも、でもぉ、私も苦手なんだよぅ。「それ、動いているの?移動してるのっ?」という私の問いに、智恵はしゃくりあげながらも「さっき階段の下にいたんだけど、気づいたらこっちに来ていて、このままじゃアトリエに入ってきちゃうと思って、この紙でたたいたのよぅ〜〜(涙)そっ、そしたら今は動かなくなったんだけど、まだ生きているみたいなんだよぅ。うっうっ(泣)」困った。仮死状態のケムシ。「と、とりあえず、動かないなら中に入ろう。ケムシは突然ダッシュとかしないから、そーっとそーっと中に入れば大丈夫だよ。誰かビギナーメンバーが来たら助けてもらおう。」とケムシの半径1メートルには入らないようにして、アトリエに入る。智恵は化粧が完全に崩れ落ち、目が腫れ上がるほど泣きじゃくっている(笑)。思わず(自分も嫌いで対処できないくせに)その顔を見て、あまりのオーバーリアクションに爆笑してしまう。「ぎゃははは〜、泣きすぎ〜。たかがケムシじゃんかぁ〜(笑)」すると智恵はマジな顔で「だってさ、だって、本当に死ぬほど嫌いなんだってば!アトリエに来て、階段降りて、荷物を置いて、ドア開けようとしたら視界に微妙に動く物体が入ってきて・・・。なんだろ?って思ってよく見たらケムシだったんだよぉ。一瞬、完全に呼吸停止になって、そのあと全身にぶわぁぁぁって鳥肌たって、動けなかったんだよう。うぇ〜〜ん(泣)」余程、嫌いなご様子。マジで、マジで、マ〜〜〜ジ〜〜で、死ぬほど嫌いなのね。アトリエに入ったものの、入り口にころがるケムシ(仮死状態)を注視しつつ、「ど、どうする?」「とりあえず、誰か来るまで待とう。今動いてないみたいだし。」と相談して、オフィスで着替える。すると、Yちゃんがやってきた。救いの主!入ってきたYちゃんに「ね、ねぇ、Yちゃん、ケムシいるんだけど、それ、捨ててこれる?」とこわごわ聞くと、「あ?大丈夫ですよ〜!」(喜)。「あ、でも素手じゃ無理なんで、何かありませんか?」私と智恵はオフィス入り口付近で立ち止まったまま、ガラス戸近くの棚に置き去りにされているホウキを指さして「それ、そこにホウキとチリトリあるから、それ使ってぇ〜〜」と超弱気。Yちゃんはごくごく冷静にクールに、ケムシを捕獲し、外に捨てに行ってくれた。ああ、なんて素晴らしい生徒なのだろう(涙)。「ゴキブリは絶対ヤなんですけど、ケムシなら大丈夫ですよ〜」と笑顔。ああ、ありがたや〜。そうしているうちに次々とビギナーメンバーがやってくる。涙で顔がグシャグシャになっている智恵を見て、後から来たメンバーは絶対「モニさんが泣かせたの?」って誤解してるんだろうなぁ(笑)私じゃナイっ!ケムシなんだよ〜〜!!とにかく、Yちゃん、本当にありがとう。むちゃくちゃ感謝です。

ちなみに私は4本以上足が生えているものは基本的にダメ。何故かクモだけは「益虫だから」ということで大丈夫。あとは飛ぶものは絶対にダメ。ハエも蚊も、チョウチョも蛾もダメ。ゴキブリなんてこの世から消えてなくなって欲しいものベスト10に入るほど嫌い。ケムシは、子供の頃、弟が幼稚園の帰りにケムシをつかまえて、(当時彼は「昆虫博士になる」って言っていたほど昆虫好きだった)マッチ箱に入れたうえでズボンのポケットにしまいこみ、それをうっかり忘れて夜お風呂に入る時にズボンを脱いだら見事に足がケムシにさされて腫れ上がっていた・・・というのを見て以来苦手。しかも、NY留学中に、よくNYチーズケーキを食べに言っていたリトルイタリーにあるカフェでの事件以来、死ぬほど嫌いになった。このカフェは夏になるとパティオという中庭がオープンして、そこでお茶を飲むことができる。私にとっては「誰にも教えたくないスポット」として足繁く通っていた。ここのチーズケーキは本当に大きくて食べごたえあって、濃厚でウマイのだ。最近日本ではもう珍しくもないモカチーノとかフラペチーノなどの味を覚えたのもここのカフェ。実はあの事件が起こっても、ここの味に惹かれて毎年NYに行くときには訪れる。
ある夏、ここへ親友とその友人と3人で夕方お茶を飲みに行った。当時、親友はこのカフェにほど近い、SOHOで働いていたので、週に1度くらいの割合でお茶しに寄っていた。気持ちよい風の吹く初夏の夜。そんな時はやっぱりパティオでゆったりしたい。女3人で、パティオのテーブルに座り、それぞれ好みのデザートや飲み物を頼んで、くだらない話で盛り上がる。すると、とつぜん3人の目の前に何かが降ってきた。「ん?」と落ちてきたものを見た瞬間、「うぎゃ〜〜〜〜〜!」と叫んだのは3人だった。それはケムシ。イガイガしてるやつだよ。3人そろってのけぞって、「やだっ、やだっ!誰かとってよー!!(一応英語です)」と押しつけ合う。すると隣のテーブルに座っていたイタリア人らしきカップルが「テーブルの上より、下に注意したほうがイイと思うよ」と。はっ!と思って足下をみると、あちらこちらにテーブルの上にいるのと同じケムシが這っている。「うわわわぁぁぁ〜〜〜っ」一瞬にして3人とも床から両足をあげて、硬直状態。ほぼパニック状態になったところへ、後ろの席にいた別のグループが「気持ちはわかるけど、あまりのけぞらないほうが身のためだよ。キミの右側にある木にさわらないほうがいいよ!」「!!!!」慌てて私の右側に生えている木を見る。す、するとっ・・・(【注意】心臓の弱い方。本当にケムシが嫌いな方は、この先は読み飛ばしましょう)幹にびっしりと、隙間がないほどに群がっているケムシ。あまりにびっしりと密集して付いているので、よくよく見ないとわからない程。しかも、どいつもこいつも微妙に動いているのだーっ。「うぎゃぁ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!」失神しそうになるのを堪えて、慌てて店内に逃げ込み、ケムシパニックから脱出したのだった。それからというもの、ケムシは本当に本当に嫌いで、テレビで見たりするのも苦手になってしまった。智恵みたいに泣き出すほどではないけれど、顔色が変わるくらい嫌いなのである。いやいや、本当に夏って虫が活動するからイヤだよ。

さて、今日のビギナークラスは土曜日と同じメニューで「アイソレーション」を練習してもらいました。胸郭を少しでも大きく動かせるように、ということで、アップではサイドストレッチもやってもらいました。たぶん今日参加したメンバーはみんな明日脇腹が痛くなっているかも。「ヘッド」「チェスト」「ヒップ」の3つのパーツを部分部分で動かす練習が「アイソレーション」。これも「慣れ」が大切。最初はちょこっとしか動かなくても、慣れていくと可動範囲が大きくなっていきます。初めのうちは「あまり上手に動かない」と思うだろうけれど、慣れていくと自在に操れるようになるので諦めないでやってみてね。最後にはオープンクラスでやっている「アイソレーション・コンビネーション」を曲つきでやってもらいました。順番は何度もやっていくうちに覚えていきますから、慌てずに「自分が動かせる限界」まで身体を動かすようにしてやってみてくださいね。
ビギナークラスで嬉しいことは、最近になって次々とオープンクラスデビューをしてきてくれているメンバーが今でもビギナークラスのレッスンを楽しみに来てくれるということ。オープンクラスに慣れてしまうと、ビギナークラスのレッスンはダルく感じるかもしれないけれど、基礎を身体に染みこませるためには、オープンクラスとビギナークラスの併用が一番望ましいのだ。半年くらい、オープンクラスとビギナークラスの併用を続けてくれれば、確実に基礎がこなせるようになるはずです。
そして、アイソレーションを曲つきでやる時に、最近オープンクラスにデビューした人たちを前列に立たせて、初めてやる人の見本になるようにやってもらったのですが・・・。いやいや、ビギナーメンバーの成長って、感動的。つい数ヶ月前までは生まれたてのヒヨコちゃんみたいに、ヨチヨチしていたはずなのに、なんとも立派に見本をやってくれるぢゃないですかぁ!後ろから見ていて「おおっ!なんか、頼もしくなったなぁ(涙)」と、ひとりで感激していたわけです。生徒が上達していく様子を見るのって、自分が上達したと思えた時よりも、何百倍も嬉しいものだね。うん。

さて、レッスンも無事終わり掃除をして解散。ってことで、一番最後のメンバーを送りつつ、入り口の看板をしまおうとしたら!!さっきYちゃんが捨ててくれたはずのケムシがまた出没!やだよ〜〜、もう。「やっ、やだ。またいるよぅ〜〜(涙)」とひきつる私。そこへ今度はMちゃんが「あー、私捨ててきますよー」と素手でつかんで(!!)外に捨てに行ってくれた。踊りだけじゃなくて、害虫対応においても頼もしいっ(涙)。ケムシのおかげで(?)レッスン後は結構話題も盛り上がっていた様子。Fちゃんのお母さんは、ムカデで遊ぶらしーし、実家が田舎にある人は「全然ヘーキ!」だそうだ。都会生まれ、都会育ちの軟弱な私には考えられないかも。
ところで、話は変わるけど、あの蚊のバケモノみたいなでかいやつ、あれって何て言う?Monie家では「ガガンボ」って言うんだけど、それを言ったら爆笑されたんだよ。あれって「ガガンボ」っていう虫じゃないのかなぁ?誰か、正解知っている人、掲示板に答えを書いてくださいっ。

さて、明日はオフだぁ〜♪明日こそHp更新するぞ・・・っつーか、したいぞ。できるかなぁ?ま、頑張ってみます〜。

では、皆さんおやすみー。


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