また帰って来たロンドン日記
(めいぐわんしー台湾日記)
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2004年03月17日(水) |
クレジットカードが吸い込まれた!? |
今日はものすごく暖かく小春日和。みんな外に出てつかのまの太陽を楽しんでいる。人々の顔にも笑顔があふれ、この天気が出来るだけ長く続いたらいいなぁと思う。
さて、こんな天気のいい日にはちょっと変ったことが起きる? プールでひと泳ぎして、学校の前で友達と歓談したあと、家に帰って明日提出期限のリポートを仕上げるためラッセル・スクエアRussel Squareの駅にむかう。いつも通りに新型の自動販売機で切符を買おうとクレジットカードを入れると、おかしなことにカードが戻ってこない。
「あなたのカードからお金は引き落とされません」
といったきり機械はうんともすんとも言わない。困って係員を呼ぶボタンcall for assistanceを押す。そのままお待ちくださいwait by machineの表示。待つこと五分、機械の後ろで何やらがちゃがちゃ音がして急に販売機が「復旧」。復旧してもカードは戻ってこない。しょうがないのでもう一度係員呼び出しのボタンを押す。
困るのは係員がだれも出てこないことと、もしかしてクレジットカードがいきなり販売機から出てくるかもしれないこと。ラッセル・スクエアは大英博物館が近く、ホテルもたくさんある。下手にこの場所から動いてはいけない。待つこと10分。何も変った様子はなく、この販売機で切符を買おうとする人たちに「ちょっと問題があって、、、something wrong with this machine」とか「今、これ止まってますit is not working now」とか説明することになる。幸い駅が混んでなかったので、いちばん近くの出札口に走り状況を説明する。
5分後、この駅員が窓口の中から手を振る。行ってみるとぶっきらぼうに身分証明を要求。
"ID please"
学生証を見せると、駅員は内部処理の書類を記入し、すぐにカードが返ってきた。
むかしなら「ソーリーsorryの一言もない」と憤慨していたところ(笑)だが、ここはロンドン、カードが返ってきたことを喜ぶべきであって、いらいらしても一文の得にもならない。
It is very London すごくロンドンっぽい
もともと支払うはずだった2ポンド(約400円)がクレジットカード明細書に書かれている確率は経験上すごく高いが、もしそうでも、この2ポンドを取りかえそうとすると何十倍もの労力を消費することになるのでやらない。
そういえば、むかしフランスに留学しているとき、同じ学校の日本人の友達がカード関係のトラブルに巻き込まれたことを思い出した。彼女はお金を引き出そうと銀行のATMにカードを入れたところ、どうしたわけか吸い込まれてしまった。運悪くこれが金曜日の夕方、日本人らしく月曜日を待ってその銀行の窓口に行って事情を話すと
「そんなカードはない」
と門前払い。警察に行ってもまともに取り合ってもらえず、困ってしまった。何日か後に日本の実家に電話をかけると母親が
「あなた、こんな大金、いったい何につかったの?」
という。そして彼女はとんでもないことに巻き込まれたことを知ることになる。カードが吸い込まれたその日、日本円にして50万円以上が約10ヶ所の銀行から現地通貨フランス・フランで引き出されていたのだ。これはどう考えても、吸い込まれたカードに触れることが出来る、銀行内部の誰かの犯行である。非常に分かりやすい形で、フランス人の職務上のモラルの低さが露呈した形になった。
その後彼女は再三この銀行に足を運ぶが、ここの銀行員はまともに対応しない。警察に行ってもまともに対応されない。彼女の対応のまずさを指摘することは出来ても、こういうことが「先進国」(笑)であるフランスで起こりうるということ、銀行や警察が外国人に対してこんなにもひどい対応をすることがあることを、当たり前のこととして予期できなければ、普通パニックに陥る。こんなとき、あなたならどうする??
今日は、カードが返ってきてつくづくよかったと思ったのだった。
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