果たしてこの映画を一度も失笑せずに見られる日本人はいるのだろうか。でかすぎる富士山といい、侍がインディアンと同列に扱われているあたり絶滅に瀕した先住民族かい、と突っ込まずにはいられず、どう見ても日本ではない微妙なアジアンテイストの景色といい、これは歴史ものではない、サムライ・フィクションなのだ、ファンタジックジャパン(つまり「どこにもない日本」)なのだ!と割り切ればそれなりに楽しい作品。 それにしてもだね、勝元の村の様子が独立共同体っぽくて、寺はあるわ鍛冶屋はいるわ、そりゃ鎌倉室町の武士の領地だろうよ。時期的には西南戦争がモデルかと思われるが、あまりに違うので「この頃サムライの内乱があったらしい」程度の知識で作ったんじゃなかろうか。少なくとも、明治維新をちゃんと理解しないで作ったな、という感じは拭えない。ま、ファンタジックジャパンですから!(笑) トム・クルーズと真田広之のW長髪ヒゲ美形が大変よろしいです。絵的に美しい。やはりトム・クルーズは長髪ですね。勝元がオールグレンを連れてくのはどう見ても「綺麗なの捕まえたぞ」って感じなんですが(笑) 着流し姿が色っぽいしな〜。 なんて、いい加減ファンタスティックジャパーンな画面にも慣れてきた頃、唐突に登場する忍者に吹き出す。ここで笑わせてどーする。明治政府の刺客なのにあの時代錯誤な装束って・・・ホント外人は忍者好きだよなー。 たかがオールグレンに鎧を着せるシーンは、抑えたエロティシズムがよかったです。合戦の場面は「パトリオット」に似てますね。演出がうまくて、ついしんみりしてしまいました。が、官軍総土下座はやりすぎ!(笑) ここで笑わせてどーする、とまたしても突っ込まずにはいられませんでした。 渡辺謙と真田広之の殺陣が素晴らしく、トム・クルーズも頑張っていて、さすがアクションのハリウッドです。154分という長さをあまり感じなかったので、やっぱりそれなりに面白い作品でしょう。後でよく考えたら反乱理由がイマイチわからないし、勝元の社会的地位が高すぎるのも謎・・・ま、ファンタジックジャパンですから! これ見て日本や日本人について語るのはアホですな(笑)
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