| 2004年09月13日(月) |
「暗黒館の殺人」(ネタバレ) |
勝手に新語シリーズ:「冷蔵庫」と「霊安室」両方を指す単語→「冷暗室」 どっちも死体置き場だし。
さて、大事に読もうとか言っておいて、日曜風邪で一日寝てたんで全部読んでしまいました。 確かに「綾辻行人集大成!」という作品ではあります。長さの割に死体が少なく、首なしとかバラバラとか見立てとかじゃない地味な死に方ばっかなんですが、随所に綾辻行人らしいいろいろな仕立てがあって楽しめました。玄児と中也君の関係が怪しかったしな!(笑) 読んでる間は楽しい作品です。しかしですね〜あのオチはどーなの? 私基本的に全部説明がつかないと気に入らないタイプの読者なんですよね。特に長くなればなるほど、どんでん返しにオカルト使われるの苦手。釈然としない(笑) 気持ち良く騙されたと思えないんです。「火刑法廷」がぎりぎりかな〜綾辻作品なら「霧越邸」が限度。「人狼城の恐複テ」はちょっとむかっとした(笑) 今回のメインは一種の叙述トリックですから、別にいいんですよ、どんな偶然の一致でも。「ダリアの祝福」もまあアリでいいとしよう。面白いから。でも、あの“視点”がコナン君だったってのは無理あるだろ〜。素直に玄遙でよかったのでは? もしそれがダメなら“視点”の記述はない方がよかった。そのせいで些末な謎が気になってしまう。今暗黒館で生きてるのは何人だ?とか。もし“視点”がなければ、現在のことはどうでもよくなる訳ですよ。「騙されたあ!」で終わりです。まあ某作品みたいに「読者が犯人」でないのが救いでしたけど(笑) 8年間お疲れ様でしたの意味もありますから、あまり手厳しいことは言っちゃいかんかな〜と思いつつ、そりゃないぜ綾辻、と呟くのでした。 ところでこれ読んでて思ったんですが、海外の「館」が「場所の限定」つまり「嵐の山荘」としての使われ方が多いのに対して、日本の「館」は「構成員の束縛」的な設定が中心かなあ、と。「特殊な血族」という設定とセットになってるから。何度となく暗黒館の住人が「仕方ない」とか「逃げられない」って言うあたりに思春期的な家族との葛藤を見るのは牽強付会?(笑) なんか笠井潔とか法月綸太郎とかがもうやってそうな比較だけど(笑)
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