カンラン
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あらかじめ夕食の支度はできていたにもかかわらず、いきなりパプリカのパスタを作り出す。私にもこんな衝動があったのだなあ。
料理本には自分との相性というものがある。 おんなじ人間がいつもとおんなじように目分量で作っても、いつもおいしく作れる本とそうじゃない本とがある。もしかすると、いや、きっと、いつもきちんと計ればいつもうまくいくのだろう。 でもそれじゃ続かないぜ。
で、このパプリカのパスタのレシピは、私との相性がいまいちな本に載っていたもの。島に帰ったときにもらったパプリカがひとつだけ残っていたので、気になっていたのだ。
うちにはフードプロセッサーなどというものはないので、地道におろして残った部分は包丁でたたく。ぴのきの離乳食を思い出すよ。・・・あんまりまじめに作らなかったくせに。
できあがりはまずまず。 この本どおりに作ると味がなんだかぼやけ気味になるので、心もち、ほんの心もちしっかりめに味をつけて正解。(うちはケンタロウさん系のしっかりがっつりな感じがお好み)
おいしかったけど、今日はこれ、私とぴのきの分だけ。つちのこ氏にはもうすでに別メニューを用意しているので。 野菜嫌いなぴのきもよーく食べてくれた。ついでに言うと、実はパプリカがあんまり得意じゃない私もおいしく食べられた。
おし、次回は3人前作るぞ!
何の脈絡もなく、とある人が浮き上がってきた。私の記憶の深い深いところから。 その人は、私が自分の意思で関係を断ち切った唯一の人だ。(付き合っていて別れた相手などではなく)
はて、なぜ今頃浮き上がってきたのか。もう随分時間も経っているし、絶交の理由すらとうに風に散っている。 ただ、もう一度縁があって出会うことがあったとしても、再び親しくなろうとは思わない。
今になってはじめて、その人ってかわいそうな人だったのかなあとも思った。当時の自分にはそんなことまったく思えなかったのだけど。
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