カンラン
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昼寝で夢を見る。
つちのこ氏とぴのきと3人でどこかしらに買い物に出かける。 途中、トイレに行きたくなった私はつちのこ氏にぴのきをまかせ、再び合流。 そこにぴのきがいないことに気づき、つちのこ氏に尋ねると予想だにしないこたえが返ってきた。
「あずけた。今日は戻らない」
とっさには意味がわからず、少しの沈黙ののち、詳しくきいてみた。 ショッピングセンター内に、こどもキャンプの参加申し込み窓口があって、そこで申し込んだところそのまま参加とあいなったらしい。本人も乗り気だったとのこと。
何年かぶりで手に入れた自由な時間。しかもぴのきの方は心配はないという。 だのに、不安で寂しくて信じられなくて傍らがすうすうして「そんなのいやだあ!」と思ったところで目が覚めた。
なんだったのだろう。 隣ですぴすぴ眠るぴのきを確認して、いまだどきどきする胸に手を当てて口直しに(?)もう一度眠った。 普段からちょっとワープして、子育てのない世界に行ってみたいなどと考えたりしているからばちがあたったのか。 はんぱなくこわかった。 にしても、こどもキャンプってなに? で、すごく普通なつちのこ氏。なぜ?
先日、夕食のときにどういう話の流れだったのかは忘れちゃったけど、つちのこ氏から「今まで生きてきたなかで友だちっていなかったと思う」という告白をうけ、ちょっとびっくりする。
私にしても人と広くつきあうほうではないので、友人は多くない。 友だち100人できるかな的な人には近づかないので、輪が大きく広がることもない。(100人的な人も私のような人間とお近づきになったところでメリットは何もないし) でもとても大切な存在というのはほんの少し、いる。
たしかに話をきいて考えてみるに、ずーっとまじめにクラブ生活を送ってきたつちのこ氏。その間ずーっと大勢の人とともに時間を過ごしてきたのだろう。 でも、たとえば休みの日に一緒に過ごす相手というのはいなかったようだ。休みの日はくたくたのからだを休めたいだろうし、好きなこと(おそらくゲーム)もしたいだろう。休みの日にまでクラブの仲間と会うこともないだろう。 それに本人は、たびたび、昔から転校を繰り返してきたことが結構深い傷になっていると言っている。
たしかに私とはまったく人生だ。(あらためて感じた) クラブに所属することもなく好き勝手に(それなりに悶々としてはいたけど)日々を費やした私。ひとりの時間も多かったけど、つちのこ氏のとはちょっと違うような気がする。
私は手紙を書くのがライフワークのようになっていて、とても不定期ではあるけれど、あれこれ綴る相手がいる。あくまでも手紙というかたちを好んでいるので、距離とかそんなのは関係なく。
私が「友だちなんじゃないの?」と尋ねた現在の職場やフットサル仲間にしても、たしかによく話したりはするけど、友だちというのではなく、同じことを目指していたり、同じ空間を共有している人間なのだと言う。(たぶんクラブ仲間的存在、ということなのだと思う) そして、決して自分から誘うことはないと言う。
とても意外だった。 人当たりのいいこの人にも私の知らない断面があったのだなあと。
私はつちのこ氏の友だちになろうと思う。 ちょっと恥ずかしいな。 じゃなければ、それに近い存在になりたい。 私は生まれてこのかた何かになりたいと思ったことはないので、これはすごいことだよ。
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