カンラン
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土手の草が刈り込まれている。(現在進行形)
ちょうど畳の上でさなぎのようにタオルケットにぐるぐる巻きになって昼寝しているぴのきの頭上を大きな草刈り機が右に行ったり、左に行ったりしている状態。
窓を少し開けているので結構な音がするのだけれど、ぴのき、一向に気にならない様子ですうすう寝息をたてている。 部屋に流れ込む青いにおいがくすぐったい。中学時代に通った芝生だらけの学校を思い出すからだ。最近では日本でも芝のグランドが注目されていたりするようだけれど、走ると芝に足をとられて異様に重たく感じたことは今も覚えている。なにぶん私は運動嫌いなので。運動しなけりゃ芝生は好きだ。
ぴのきに歩く練習をさせたのも芝生の上。(こけても痛くないように) がんばってベビーカー押して隣の区にある交通公園へ通ったものだ。あの頃はまだまだペーパードライバーだったし、自転車にぴのきをのっけることもできなかったからね。
雨降りの次の日なんて、ズボンがどろどろになった。部屋でごろごろするのがメインで、まだ悪ガキという年齢でもない赤ちゃんの洋服が泥べたになってる姿はちょっと痛ましい。 今なら少々のことはないが。
整形外科に行った。 診察を受けてレントゲンをとってもらった結果、特に何がどうというわけでもなく、おそらく過去に何か重いものでも持ったときの炎症が今も残っているのでは、ということだった。 湿布は貼りにくいでしょうから、とのことで塗り薬が出た。
付き添ってくれたぴのきのたっての希望で、待合室にあった絵本を読みきってから帰る。
週末に赴いた動物園で歩きまくったせいか、太もものあたりが痛い。こうやってからだのあちこちにがたがくるのね。
動物園では、マレーバクに癒され、猿山に小さな社会を見る。
マレーバクは何回見ても見たりない。毎回毎回、後ろ髪をひかれる思いでその場を去っている。あの、ズボンずれてますよ、といった具合の後姿がたまらない。
猿山ではおしりが腫れた発情期の猿が一匹いて、何匹もの男子(猿)を従えてあたりを歩いていた。あのおしりはその世界ではさぞかし魅力的なのだろうけど、人間の私には非常におそろしいものに映る。がたがたのぷくぷくのぴー!といった感じ。まったくもってうまく表現できないけど、まさにそれほどおそろしいのだ。 それでもつい目で追ってしまうのは、やっぱり魅力なのだろうか。 腕の付け根のところをケガして、傷口がぱっくりと開いた男子(猿)もだいぶ後ろの方をついて歩いていた。そうか、そうまでして。
<読書記録> ・「和のノート」 木村衣有子 読了 ・「女学校」 岩井志麻子 読了、ならず
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