milukuの日記

2002年07月09日(火) 超レア本!!!

さて、昨日は案の定ゼミで更新が出来ませんでした.すいません。もう、きょうつけます。(反省)

さて、今日借りてきた、超レア本はこれっ!!!

修験道章琉
復刻版 国書刊行会 2000年


さて、どんな本かといいますと、修験道の最も基本をなす資料でございます!! 大正年間に発行された、『日本大蔵経』(全100巻くらい?)のなかの、修験道関係についてまとめられた本が『修験道章琉』(全3巻)です。売り出したとたんに、完売(ちなみに、あんまりこうゆう本は再版しないので、探すのが大変なんです)したそうです。

これは、その復刻版でさらに一冊『解題』(解説)本がついてます。まず、その解題本を借りてきました。(訳は後で後述)その解題本を書いているのが、「宮家準」先生でございます!!ちなみに、この先生は『日本山岳修験学会』の会長さんでもありまして、すばらしい著書も何十冊とでてます。とくに、その卓越した知識と情報量によった的確な論文は、ほんとに他の先生をよせつけません。たしかに、日本の修験学界には、「和歌森太郎」先生などの多くの先人の先生がいらっしゃいますが、私的にはこの先生が一番です。(ちなみに今は国学院大学教授で、慶応義塾大学の名誉教授でもあります)
日本宗教学界の第一人者が「岸本英夫」先生であるように、修験学会の第一人者は「宮家」先生だと思うくらいほんとにすごい人です。

さて、話がそれましたがこの本。何がかいてあるかとゆうと、一巻には真言宗系の当山派の儀軌や教義書、二巻には、天台系の本山派の儀軌や教義書、参巻には、近世の啓蒙的な修験書や史伝、系譜、記録などが収録されています。



ちなみに、当山派とゆうのは修験道の二大勢力の片割れで、真言系密教系の修験宗派である。聖宝大師の金峰山復興と入山を契機に組織化が行われたので派祖を聖宝大師とし、本山派と同様に、金峰山、葛城山,熊野三山、大峰山を修行の根本道場としたが、金峰山を根拠においた修験派です。
 
本山派とゆうのは、二大勢力のもう1つで、天台系密教系の修験宗派である。役小角を開祖として(といっているが、実際に役行者は道教の神仙思想に影響を受けた仙人で、修験道の前身の形)、平安の末期から組織化がはかられ、葛城山を中心として金峰山や大峰山を修行の道場としている宗派です。


余談ですが、木曾の御嶽山の普寛講(三年次修了論文調査対象)は本山派の聖護院派です。でも、大師講(弘法大師)もあるので、ごちゃまぜです。  
結局まあ、修験道自体がシンクレティズムの固まりなんで。

さて、話がそれましたが、その二大修験派の、峰入りの仕方から、教義、法具、諸経作法、護摩、符呪について、ことこまかく載ってます。漢文で!!(死亡)レ点とかあっても、読めません(ギャフン)だから先に解題を借りてきたわけなんですね。先に、こっちから読んである程度内容を把握してから、漢文に挑戦しようかなっと。

ちなみに、これのすごいところは、本物の修験者の人がこの本を教義書として使ってるという事です。ほんとに、貴重な本です。


で、うちの大学はぶっちゃけ宗教学科はありませんちなみに所属は社会学科です。その中で宗教を選んで勉強をしてるんですが。うちの大学の図書館の宗教関係の棚はすごい狭いんですが、その中でも修験関係は三冊ぐらいしかなくて、(「山岳宗教研究業書」(全18巻)いれて欲しい。)その中でこの本がいきなりどーん!!とあったんで、かなりびびりました。ええっ??どうして〜!!??みたいな。

いやこれマジ欲しいけど、一冊あたり一万は下りそうもないので(神保町でもめったにみれない物ですよ!!)当分は無理ですーー。でも、欲しいーーー!!!


なーんかマニアックな話題になってしまいました。






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