森岡万貴 徒然記 (黒いブログ)
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2002年04月05日(金) ノイズじゃなくて

タンゴのレコーディングは、怒涛のように短時間で終了。もうこれ以上弾けませんッていうくらいパワー全開で弾いたので、反動でまた放心状態に。
今、私が出来る精一杯でした。

今日は、この後の展開が面白かったのよ!
カンダ氏の薦めで、「ノイズ」のライブを初体験。
アンプのハウリングを利用して、人がいわゆる「ノイズ」と呼ぶものを延々と、しかも爆音で演奏(?)する電子音楽らしく、普通に聴くと2、3日は耳鳴りが取れないから、と手渡された耳栓が益々不安をあおるのであったが、きっと何か得るものがあるハズ!と思い、行ってみました。
音が出る前のMCの、「精一杯やります。」という言葉が妙にオカシくて、せ、せいいっぱいのノイズって、どんなだろう、、、は、、八文目位でいいです、、、なんて怯えながら、45分ずつ、2回のノイズライブがスタート。

結果は、、、「ノイズじゃない。」人を不快にする雑音や騒音とは違う、という意味です。
ライブの間は、絶えることなく飛行機が風を切ってるみたいな轟音がしているんですが、不思議と不快じゃない。気持ちいいのとは違うけど、なんか安心するって言うか。その音が止んだら、かえって不安になっちゃうって言うか。

本来、ヒトはお母さんのお腹の中にいるとき、血液の流れるザーーーーーッという音をずうっと聴いている、と以前本で読んだことがあります。だから、泣き止まない赤ちゃんに、テレビのザーーッというノイズを聴かせると、安心して泣き止むんですって。

パフォーマーの方がおっしゃった、「本来自然な音だからね。」という言葉も、私には何となく納得できました。

聴いていると、色んなイメージが浮かんで来て、いい時間でした。
最も印象的なイメージ。

地球が宇宙をこすりながら猛烈なスピードで自転している。こすれている境目ではきっと、凄まじい音がしているに違いない。その下では私達が、音もなく静かに生活してる。青い空にポッカリ浮かんだ雲。空気も殆ど動かない。でもそのもっと下、地球の核の部分では、マグマの中に地球修理係の2人組がいて、ひっきりなしに起こる地球の不具合を修理し続けてる。プラグを差したり抜いたり、凄まじい音の中で。でも、修理しても修理しても、人間が地球に穴を開けるスピードに追いつかない。
で、とうとうその2人組もあきらめて、地球修理を続けることを止めてしまう。
ーーーー無音ーーーーー

なんてね。


maki morioka |HomePage

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