青春の思ひで。

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2003年08月19日(火) 撮影3日目。

昨晩、眠くなってお布団にころんしたら、そのまま寝ていて、着替えもせず、顔も洗わず、コンタクトも嵌めたままという非常に見苦しい状態でした。

朝、9時過ぎに起床。
本日の撮影は9時半からの予定。
でも、起きてるひとは役者の「おにいさん」役の後輩くんだけ。
そして、監督のしほちゃんがいない。
……車はあるのにっ!

慌ててしほちゃんに電話。
「しほちゃん?今何処?」
「ごめん。朝市に行ってた。もうすぐ帰る」

どうやらOB鹿山氏(しほちゃん彼氏)個人所有の軽トラで朝市に行っていた模様。
しほちゃんが帰ってくるまで、庭に穴を掘って生ゴミを埋め立てたりしていた。
別荘使用の決まりごとでゴミは可燃ゴミしか集積場へ出してはいけないことになっている。
生ゴミも自分で処理するべし、と。
そんなわけで毎年先輩たちが庭に穴堀りしてたのを見習って、穴掘り。


しほちゃんが帰ってきて、朝ご飯を食べて、予定より少し遅れて撮影開始。

お昼からは本日初出演となるカブトムシ(♂)の出番。
このカブトムシ(♂)、しほちゃんが合宿前に買ってきたものらしいけど、ずっと元気がない。
エサも食べてるんだか食べてないんだかわかんないし、ピクリとも動かない。
今朝、OB鹿山氏が庭でカブトムシのメスを発見して、同じ籠に入れていた。
「メスとまぐあわせて元気出してもらおうと思って」
……鹿山氏はほんとうにこう言いました。
ま、まぐあわせるって。。。

それでも元気のないカブトムシ(♂)。
出番なので、歩いてもらわないといけないのだけど、籠から出してもちっとも歩こうとしない。
ちびちびと歩いたかただ動いただけかわからないようなカブトムシ(♂)を撮影してとりあえずOKカットにする。

そして、カブトムシ(♂)を籠に戻して次の撮影の段取りを決めていたら。
誰かが叫んで。
「こいつ、すごい元気になってるよ!」

え!?

見ると、カブトムシ(♂)はカブトムシ(♀)と交尾してました。。。
こ、昆虫の交尾なんて初めて見たなぁ。。。
なんか動きが激しくて生々しい感じがしました。
いや、大爆笑だったんだけど。

「プルプルしてるよ!」
「ピクリともしてなかったのにねー」
「ねぇ、メスなんか嫌がってない?」
「嫌がってるように見えるよねー。必死で逃げたいみたい」

などと撮影そっちのけでみんなして観察に夢中。

交尾が終わったあとにカブトムシ(♂)もカブトムシ(♀)もグッタリしてたのが妙に生々しかったです。
うーん。

あたしたちの中では、カブトムシ(♂)はカブトムシ(♀)をレイプしたと認定。
カブトムシ(♂)に変態とレイプ魔の代名詞である「マサオ」(うちのサークルの前作の主役の名前でレイプ犯の変態)という命名をしました。

下品な話でごめんなさい。


夕食は焼きそば。
夕食シーンに使うことを忘れて、食事の準備をせずに撮影の準備だけ進めていて、途中で気付く。
慌てて、役者3人分の焼きそばを調理。
去年までだったら絶対ありえないことなんだけど、料理を作る段階になると割とあたしが仕切ってるような……。
あ、あたしポスト山田先輩(小姑のように料理にうるさかった男の先輩)になるのかしら。
や、やだなぁ、それわ。


予定通りに夜撮影もおわらせることができ、御飯とOBの方々が残していってくれたお酒で酒盛り。
OBの方々は、今日の午前中に最後まで残ってくれていた鹿山氏が帰ったので、誰もいなく、現役生だけの撮影の日々が始まる。
モニターで今まで撮っていたものをチェックしながらみんなで宴。
昨日の海のシーン。
撮っている最中は気にならなかったけど、海の家の前でおじさんが仁王立ちで煙草を吸っているのが画面の真ん中に入ってきててちょっとどうだろうと思ったり。
しほちゃんもちょっと気になってる様子。
誰もいない静かな海、の設定だけど。
遠目には人影が少し見えたりするし。

そうこうモニターチェックしてるうちに明日の撮影で使う素材のことが話題になった。
明日の撮影シーンで主役の「いもうと」役のコがテレビを見てるシーンがあって、そのテレビに写っている番組をどうしようかという問題。
この別荘にテレビはあるものの(モニターとして使ってるけど)、アンテナがない所為でテレビ番組を受信できない状態で。
しほちゃんはビデオ(ドラえもんのびたの日本誕生)を持ってきてたけど、ビデオデッキも見当たらず。
そうすると、あらかじめカメラで映像を撮っておき、予備のカメラとモニターを繋いで映像を流すしか方法がないということ。

その映像はどうしよう、という話になったところでしほちゃんが。
「瞳冴は、役者デビューしてなかったよね、まだ」
ぎくり。
それを聞いた他の面々も。
「じゃ、これは瞳冴主演でテレビ番組を制作しよう」
こうしてあたしを除く他全員で、どんな内容の映像かを話し合い……。
結局、あたしはひとり舞台をやるはめになったのでした。

しかも、これからすぐ撮影。
もう夜中なのにっ。
このあたり、漁師さんが多くて夜も朝も早いから、夜間は静かにしなきゃダメなのにっ。

助監のマ○が嬉々として、庭に椅子や照明やカメラをセッティングし始め、やたら乗り気なうさぎ先輩があたしに読ませる文章を探し出し、おまけにお洋服まで貸してくれて。
目が痛かったのですでにコンタクトを外して眼鏡になってたあたしもせめて眼鏡では写りたくないと、片目だけコンタクトを入れ。
窮屈なくらい細身のうさぎ先輩のワンピースを無理やり着込んで。
と、思ったらマ○が演出をつけに戻ってきて。

やだよぅ、マ○演出。
アバンギャルドなんだもん。

あたしは。
真っ暗な庭で、白い椅子に脚を組んで腰掛け、青白い照明を浴びて。
「黒ヒゲ危機一髪」の説明書きを真面目な顔をして朗読し、時折カメラ目線でキメルというわけのわからないことをやりました。
しかもそれに音楽科で作曲専攻のうさぎ先輩が即興でピアノ弾いて音楽をつけて。

何度もリテイクし、ようやくOKが取れた。
何度もリテイクしたのは朗読してる最中に自分が吹き出しちゃったから。

マ○が終わったあとに、「よかったよ」と声をかけてくれました。
嬉しいような……複雑。

モニターでチェックしてまたみんなで爆笑。
マ○は、「これはこれでちゃんと編集をかけて作品にして差し上げます」とか言い出す始末。
あ、あんたに編集されたら変態度が増すだろっ。

そんな間にお風呂に入ってたしほちゃんが出てきて。
「みんな、ほんとに申し訳ないんだけど……」
なんとなく何を言い出すかわかったけど。
「海のシーン、明日撮り直していい?」

やっぱり余計な人影がどうしても気になるのと、今日朝市に行く途中でこの前撮影した海よりも人が少ない(ほぼいない)海を見つけたらしい。

みんな、しほちゃんの納得のいくまで撮ればいいと言うものの。

「ごめん。だから明日も5時半に起きて!」と。


そっか。そうだよね。
それくらいに起きないとやばいよね。
もう寝るよ。
マ○リクエストの林檎ちゃんの「本能」をアラームにセットして就寝。
もう3時が近かったような。


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