青春の思ひで。

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2004年07月06日(火) TAKE ME WITH YOU

自らの身の処し方を考えたら。
あたしにとって最適なのはグレアムがとった方法だった。
あたしは、グレアムだ。
グレアムが実現できなかったことを、あたしが遂げるのだ。
14歳のグレアムと22歳になろうとするあたしが、同じ。
早熟な14歳の少年の道を、22歳の少女とは呼び難い女が辿る。
そう。
すでにあたしは、厳密に言えば「少女」ではない。
いつまでも係留することを願ったけれど。
グレアム。
あなたと出逢った14の夏からもう8年が経とうとしている。
あたしは、8年間で随分変わったのだろう。
でも、あなたへの想いは、あたしの本質は、8年を経ても何も変わっていないと思いたい。
確かに少女だった14の夏のまま。
あたしがアンジーを愛したのは。
あなたの自己とあたしの自己が似ていたから。
あなたの繊細な自己が彼に憧れ、愛したように。
あたしも、あなたの粗悪なコピーのような自己をもって、彼に憧れ、彼を愛する。
生涯、得ることの出来ないものとして。
嗚呼。
無力という罪を抱いて、懐かしい日々に別れを告げよう。
生涯獲得不可能だった幸福が与えられたのだけれども。
与えられた幸福よりも、無力感のもたらす絶望の方がリアルだ。
だけど、あたしにはギイもフェルもいない。
つれていってくれる誰かなんていない。
どこへいこう。どこまでいこう。
どこまでいけるのだろう。
ねぇ。
つれていって。
あたしは、浮遊したあたしの「少女」を係留させるために。
この現実を捨てよう。
哀しい予感がする。
哀しい覚悟を決めた。
哀しい実感だけがこの手の中にある。
青い海は過去。
縮こまった田畑も過去。
抗えない障壁。
無力だ。
あたしたちは、どこまでも無力だ。
あなたと添い遂げる、あなたと融合する道を見つけた。
後は、つれていってくれる誰かだけ。


天上旋律 |前略プロフィールゲストブック永久少女天然色夢絵巻kitchen & closetMAIL

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