酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2005年10月29日(土) 『南方署強行犯 黄泉路の犬』 近藤史恵

 圭司刑事は、先輩刑事の黒岩とともに盗まれたチワワを探そうと奔走する。その捜査の過程でふたりはトンデモナイ動物好きの実態を目の当たりにしてしまうのだが・・・

 前回の『南方署強行犯 狼の寓話』に続き、圭司刑事(読みが笑える)は人間の抱える空洞(闇と言うべきなのかもしれませんね・・・)を見てしまいます。近藤史恵さんの描く物語は、ライト感覚であっても切れ味鋭いナイフのようです。だから惹かれてやまないのですケレドモ。人間は弱くて寂しい生き物だから、自分以外の生あるものに愛情を求めたり、ぶつけたり。でもその対象が人間であれ、動物であれ、歪んでしまった愛情であるならば・・・それはもはやエゴでしかありません。近藤史恵さんが愛してやまないテツくん(ワンちゃん)を大切にされている気持ちがわかるだけになんとも心に痛く重く響いてくる現実がそこにありました。さすがだ。近藤史恵さんv

 中途半端に手を出して、結局手に負えなくなるのなら、はじめから手を出さない方がいい。

『南方署強行犯 黄泉路の犬』 2005.9.30. 近藤史恵 徳間ノベルス



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