酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
DiaryINDEXpastwill


2006年02月23日(木) 『グイン・サーガ外伝20 ふりむかない男』 栗本薫

 カラム水、それは食の細いアルド・ナリスの好む飲物。マルガで寝たきりとなり、療養中のナリスにフェリシア婦人がカラム水にからむ不思議な噂話を運んできた。不自由な身体に明晰すぎる頭脳、退屈をもてあましていたナリスはカラム水にからむ奇怪な事件を調べ始める。動けないナリスに代わって地道に調べて周るのは勿論ヴァレリウス(笑)。ナリスが解き描いてみせたカラム水に関わった者たちの事件とは・・・

 グイン・サーガを読み、その麗しい姿と魂の高潔さに誰より心惹かれたナリス様。この方の壮絶な人生とソノ最期は活字中毒人生でハジメテの号泣でありました。あれだけ心揺さぶられたことは今だかつてありません。そのナリス様不在となった後も物語は続きます。それはそれで人生と同じように「それでも人は生きていかなければならない」から、なんだか本当に人生を読み解いている感覚ですね。
 そしてココがナマモノな人間と違ってフィクションの人物の素晴らしさ、今は亡きナリス様でも過去を描く事によって、またきらきらした彼と出会えうことが出来ました。たぶん作者の栗本さんも嬉々としてナリス様と再会されたことだろうなぁと思います。なんだか良かったねってつぶやいてしまいました。物語の中の人物がここまで影響を及ぼすってトテツモナイことですよね・・・。
 これからもナリス様の事件簿を読み続けたいと願っています。寝たきりの時であるなら助手はヴァレリウスで、若き時であるならば助手はリギアとマリウスに。なんと登場人物の層の厚いことよ(驚愕)! まだまだ栗本さん元気でいていただかないと、それぞれの人物にそれぞれの物語があるのでしょう?(苦笑)

『グイン・サーガ外伝20 ふりむかない男』 2006.1.10. 栗本薫 ハヤカワ文庫



酔子へろり |酔陽亭酔客BAR
enpitu