酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2006年07月03日(月) 『配達あかずきん −成風堂書店事件メモー 』 大崎梢

 ファッションビルに入っている本屋さんで働く杏子とアルバイトの多絵ちゃん。てきぱき働き者の杏子は次々とも舞い込んでくる妙な謎に悩み、こんな時トテモ頼りになる探偵素質ばっちりな多絵ちゃんに相談する・・・。

 これはトッテモいい! 本好き、本屋好きにはたまらない魅力v 本屋に舞い込む謎にもいろいろとあるものだなぁと感心してしまいました。少し調べてみたら作者の大崎梢さんは元書店員さんでいらしたとか。きっとご自分が本をこよなく愛していて、その視線で見てきた小さな謎や不思議を物語にされたのでしょうね。表題となった『配達あかずきん』は評判どおりグーv ナイスーv でも私が気に入ったのは『標野にて 君が袖振る』でした。なぜかと言うと・・・キィパーソンとなる死んじゃった少年が恋旦那を思い起こさせたから・・・でありました。ふぅ(涙)。高校生でありながらオーラを放ついい男って本当にいるから。そしてソノ少年は少年なりに確かに悩みも苦しみもしていたから。そんなことを考えて少し涙ぐみつつ読んだのでありました。切ないケレドモ、素敵な話だった。うっとり。この杏子さんと多絵ちゃんコンビで次回作を執筆されているようなので本当に待ち遠しいです。それにしてもミステリ・フロンティアはあなどれないなぁ。面白いものがすごーく多い。タイトルも心惹かれるものばかり。やるなぁ、東京創元社!

「だろ? 自分が死んでから二十年も経って、まぁだ女を口説いておる。おかげで上田くんはまたメロメロだ。ほんとうにもう、油断もすきもあったもんじゃない」

『配達あかずきん』 2006.5.25. 大崎梢 東京創元社



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