|
酔陽亭 酩酊本処 いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。 DiaryINDEX|past|will
なんと申しましょうか、かなり衝撃的にございます。あ、トテモいい意味で。すごく不思議でシュールでつじつまが合わなくて。こういう不条理シュールものってどちらかと言うと苦手なはずだったのですケレドモ。なので気に入っちゃった自分が不思議でもあります。この小説を読もうと思ったのはタイトルと表紙のイラストにやられたからでありました。キリハラキリコっておそらくや主人公であろうし、名前の音感がいい。キリキリしてて(笑)。その上、キリハラキリコらしきイラストが絶妙。しかも読後にイラストと内容がいかにマッチしているかを感じてますます嬉しい。キリハラキリコはキリキリ町に住んでいて、やたら停電して、変な人がいっぱいあふれてる。変じゃない方が変?ってくらいに。うその教室に迷い込んだら、おばあちゃんがいたり、暦屋父娘が訪れてきたり、伝説の変態が登場したり・・・とりとめがなくて、でも魅力的で、なにやら笑えるのですよ。ホントに。携帯サイトで爆発的なアクセスを記録したそうですが、それはもう納得。きらりと光るものはそれ相応の評価を受けるものなのですね。私が気に入ったのはラーメン《喜狸喜狸》で、笑えるようで、すごくペーソスあふるる物語となっていました。本当に短い文章におかしさと悲しさをバッチリ詰め込んでいるのです。ラーメン屋の大将とお客さんのユキエさんのやりとりがメロドラマみたいで笑えて悲しくてビックリでした。こういう才能を読めると心からありがたいと思うのであります(嬉)。 |