酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2006年11月20日(月) 『Kの日々』 大沢在昌

 木はムショ帰りの男ふたりからの依頼で美しい女性Kの身辺調査をすることになった。Kはムショ帰りの男たちと組んでヤクザの親分を誘拐した中国人の恋人だった。彼らはまんまと身代金を強奪したものの、金が消え、中国人は死んでしまった。ムショ帰りの男たちは身代金をKが隠し持っていると睨んだのだ。だが、Kを見守るうちに木はKにどんどんと惹かれていき、そして・・・。

 これはもう大沢親分の浪漫ですねぇ。Kと言う女性の美しさは男が思い描いた想像の産物。こんな女性はまず存在しない気がしました。なので男たちが金や浪漫にドタバタしていても、女であるKは佇まいも凛としているのです。そこまで普通の女は腹を括れないと思いながら読んでいました。こういう女性がいるのであれば私だって恋をしてしまいます。それほどに芯が強く楚々として美しかった・・・。夢ですネェ。

『Kの日々』 2006.11.10. 大沢在昌 双葉社



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