酔陽亭 酩酊本処 いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。 DiaryINDEX|past|will
ジャパニーズ・ホラークィーン伽椰子が全米デビューを果しました。今まで観たホラーでイチニを争う恐ろしさだと思っている『呪怨』(ビデオ版)が映画化され、続編も製作され、あれよあれよと言う間にアメリカでリメイク。感染していく伽椰子の呪怨。でもアメリカナイズされた映画では持ち味の不明確さがずいぶんと明確化されてしまい、逆に怖さが曖昧になってしまっていました。残念だと思うものの伽椰子の怖さや恐ろしさは日本人特有の土着の陰湿で粘着質なものから生まれているのでアメリカンには解読不能でありましょう。『THE JUON』では交換留学生のカレンが単位のために介護ボランティアで呪われた佐伯家(と言っても住んでいるのは外国人一家)に訪れて、理不尽な伽椰子の闇に触れ巻き込まれていきます。全米公開リメイクにあたっての苦肉の策と言った感じ。伽椰子は外国人講師のピーターに執着し、ストーキングの末に嫉妬深い夫に殺されたカタチになっています。『呪怨』の特徴的名不気味さのひとつに異常な伽椰子のストーカー日記があって、それまた苦肉の策の変更と言ったところ。もともとは伽椰子の独身時代の恋が妄想とストーキングの果てに子供に恋した男の名前の一文字をつけ、嫉妬深い夫に自分の子供ではないと誤解されたものですケレドモ。あの伽椰子の理不尽な不気味さがスタイリッシュに簡略化。『THE JUON』はそんな映画でありました。じゅうぶん怖いけどー。 |