酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2006年12月17日(日) DVD『パラサイト』

 フットボールだけが盛んなオハイオの田舎町のハイスクールに転校生メアリーベスがやって来た。異邦人のように孤独な転校生メアリーベスは孤高のストークリーに近づく。ストークリーは単独行動でSFを好んで読んでいる少女。そのストークリーになにかと絡むデライラはチアリーダーを務める美少女。フットボールの主将スタンはデライラの恋人で進路について悩んでいる。デライラに想いを寄せる優等生で内気なケイシー。優秀なのに不良気取りのシークは自家製のヤクを売りさばいている。そんな彼らの前で教師達の態度が豹変する。ケイシーが発見した謎の生命体が人間の身体に入り込み、人間をホストとして動き始めたのだ。親玉を殺してしまえば元通りになると考えたケイシーたちだったが、自分達の中にも寄生された者がいるのではないかと互いに疑心暗鬼になって・・・!?

 これまた学園青春ホラーの王道ですねー。地球を侵略しようとする謎の生命体=エイリアンの姿カタチって大体似たような感じですが、もしかして本当にそういう生命体が発見されたことってあるのかもしれない・・・なーんて考えてしまうからホラーなのですよね(笑)。なかなかニクイ展開で、「え、そうだったの!?(驚愕)」ってサプライズがこれでもかと盛り込まれているあたり、ザッツエンターテインメント。主人公の内気な優等生はロードオブザリングのイライジャ・ウッド。確かに彼の場合はハイスクールで内気な優等生って感じがします。孤高の少女ストークリー役の女優さんは大人になってはJUONで気の毒な被害者役になってました。アメフトのコーチはターミネーターの追いかける警官役の人、中年女教師はツイン・ピークスのお色気オバサンだったりで見たことのある俳優さんがいっぱい登場。見どころとしては残された高校生たちがエイリアンに立ち向かっていく姿でしょうか。普通、こういう危険な場面では自分のことしか考えられなくて逃げてしまう輩が出てくるものですケレドモ(そうしてそういう馬鹿ほど惨めに殺されてしまう)、みんながケッコーがんばっちゃうから応援せずにはいられない。あんな生理的におぞましい姿のエイリアンと立ち向かえる勇気ってスゴイ。醜悪なものを直視するって勇気がいることだと思うのですよねぇ。私にとってホラーの根源はそこにもあるかもしれないと思ったことでありました。



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