酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
DiaryINDEX|past|will
2007年01月10日(水) |
『天使の眠り』 岸田るり子 |
宗一は13年前に同棲していた女と女の娘に再会した。その女はなにかが昔と決定的に違っている。この女はあの女ではない。違和感と狂おしい愛情から女をつけまわす宗一が辿りついた女の真実とは・・・!?
自分のモノにしたくてたまらない女が忽然と姿を消してしまう。そんな逃げられ方をしたら、深く傷として抉れて残ってしまうだろうなぁ。思いは同じ方向に同じ分量で向うものではないから・・・だからいつまでたっても愛憎のもつれ事件が発生してしまう。宗一は惚れた女の持つ翳りに惹かれ、翳りに翻弄されてしまいます。やっていることはストーキングなのですケレドモ、宗一の場合はいたしかたない気がするのよねぇ。なかなか面白かったですv
「人間の最も秘めた部分を安売りすると、そこから自分の身を滅ぼす何かが忍び寄ってくるってことなのかもしれない」
『天使の眠り』 2006.12.31. 岸田るり子 徳間書店
|