酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
DiaryINDEXpastwill


2007年01月17日(水) 『遺品整理屋は見た!』 吉田太一

 これはねぇ・・・もう読んだ後ぐったり、食欲ナシでありました。いやはや聞きしに勝るオゾマシイ現実のオンパレード。参ったなぁ(まだぐったり)。私は26歳だった恋旦那を26歳の時に亡くしました。その時の記憶はずいぶんと抜け落ちています。ただ言えることはしっかり彼の死を悼むことができたという現実がありました。葬儀をはじめ、家族・友人多くの人たちも彼の死に向き合い、嘆き、苦しんでくれました。彼の遺品は家族にも仲間にも形見わけできました。今でも彼の死は心に痛いですケレドモ、彼の死に関する整理はきちんとできたと思うのですね。まぁ、心は出来ないし、死ぬまでできっこないと思っていますが。なのでこの本に綴られた様々な死の後始末に愕然としてしまいました。そういう死に方はない。そういう整理の仕方はない。もう信じられない。だからこそ吉田さん御自身も仕事として関わって驚いてブログに書き留められたのだと思います。死への参考書ではないでしょうか。私が死んだ後に係累に迷惑をかけないように、そんなこともチラリと考えさせられました。

『遺品整理屋は見た!』 2006.9.30. 吉田太一 扶桑社
 孤独死、自殺、殺人・・・・・・あなたの隣の「現実にある出来事」



酔子へろり |酔陽亭酔客BAR
enpitu