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みんみん



 コーヒーとタバコ

映画「コーヒー&シガレッツ」を観る。
ジャームッシュ作品に明るい人だともっといろいろ楽しめるようだが、暗い私にも充分楽しかった。作品の中に出てくるような場所で、ひとりで/人とお茶を飲むことが好きだからかなと思う。

喫煙はしないがコーヒーは飲む。
確かにタバコは身体に悪いし、においも気になる。しかしタバコを吸う/のむ人の姿に、色気を感ずることがある。別に好きとかじゃなくても、指先とか、タバコの趣味などに、つい、ぐっと来てしまうというようなことが。それは、私だけではないと思う。
色気が出ない人がのんで/吸っても、ということでもあるのだが。
タバコに火を付けられて、あと1本ぶんは一緒にいられるのだと思うこともあれば、タバコに火を付けるしかないんだな、とみじめな気持になることもあるだろう。

りー氏が、
「前の会社に1杯20円くらいでコーヒーが飲めるベンディング・マシーンがあったんだけど、そのコーヒーがまたすごくまずくて。でもなんか飲み続けているとそのまずさがクセになってきたんだなあ」
と言っていたが、そういうことは、あるかも知れない。
映画の中のコーヒーは、別に、とりたてて美味しそうでもなかった(まだタバコの方が美味しそうに見えた)。コーヒーって、ただひたすら美味しい飲み物としてのみ存在しているわけじゃない気もした。

「喫茶店が好きだ」とは言えても「カフェ好き」とはこっぱずかしくて言えないが、別に両者に違いがあるわけでなし(いや、現代の日本においては違うイメージで捉えられている気がするが)、観終わったらやっぱり、慣れた味のコーヒーを飲んで帰りたくなった。

2005年10月20日(木)
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