冒険記録日誌
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2021年02月27日(土) 七つの大罪<豚の帽子>亭の七つの冒険(藤浪智之/講談社)

 「進撃の巨人」をゲームブック化していた藤浪智之先生は、鈴木央先生の漫画である「七つの大罪」も原作にしてゲームブックを出していました!
 といっても、発売されたのも買ったのも結構前の話しですが。しかも本書は「七つの大罪ゲームブック」の2作目です。
 藤浪智之先生は他にも真島ヒロ先生作品の「フェアリーティル」のゲームブック化もしています。全部マガジン系の漫画ですね。
 実は山口プリンは、週刊マガジンを愛読していますが、そんなに昔からではないので「七つの大罪」は連載終盤から読んだだけです。作品の雰囲気くらいしかわかっていません。
 でも、大罪メンバーの中ではエスカノールが好き。それに現在連載中の第二部は、主人公がドラゴンボールが始まった頃の孫悟空みたいで、結構楽しく読んでいます。
 しかし、鈴木央先生の作品といえば真面目にバカやっていた怪作「金剛番長」のイメージが一番強かったりする。

 さてさてさてさて、本作のゲームブック版の話しに戻りましょう。
 ゲームブックの主人公は、原作のメリオダスではなく、七つの大罪メンバーが集う、豚の帽子亭の店員という設定です。
 特殊な能力もない一般人ということですが、こんなところで働いている時点で普通じゃないかも。
 ゲームは七つの大罪メンバーである7人それぞれに関連した、ミニゲームブックを7つ収録しています。どの順番からでもいいので、あくまで普通の人である主人公が、それらに全部挑戦してクリアすれば終了。
 実際にやってみたところ、ところどころに入っている謎解き要素が難しくて詰みになることが多かった。いや、自分の頭が固いだけなんですがね。
 キングの話しみたいに謎解き要素がない回はあっさり終わりますが、エスカノールの話しなんて、ゲームブック全体が一つの謎解きで終わっているので手も足もでませんでした。エスカノールの回はどんなのか楽しみにしていたのにー。
 ミニゲームブックで構成されているだけに、一つ一つはシンプルだろうと思っていたら、ゴウセルの話しのループする展開や、メリオダスの話しのニセ七つの大罪と戦う冒険は、なかなか本格的でしたよ。
 ディアンヌの話しは、やさしさの漂う藤浪智之先生らしい作品、バンの話しは一番対象キャラを掘り下げている作品、マーリンの話しは……ありゃマーリンというよりホークの回だな、うん。
 謎解きが解けなくて完全クリアは無理だったけど、パラグラフ総当たり作戦という美しくない卑怯な手も使いつつ、なんとか全員からキーワードを見つけ出します。するとエンディングで主人公に向けた一つのメッセージが判明する仕掛けがにくかった。
 メンバーからこんなこと言われたらファンは嬉しいよね。
 原作を大事に扱った良い作品だと思います。
 


山口プリン |HomePage

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