冒険記録日誌
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2021年05月15日(土) |
ギリシャ神話アドベンチャーゲーム2 ミノス王の宮廷(P.パーカー他/社会思想社) その13 |
そのあと、女神デメテルを称える舞踊会に参加することになる。 しばらくアンドラという女性と一緒に踊っていると、不意に腹に激痛が走った。 見ると、サンダルから鉄の刃を飛び立たせた男が、逃げていくではないか!何者かが雇った暗殺者らしい。 傷は浅いが刃物には毒が塗ってあったようだ。薄れ行く意識の中で拙者はゼウス神に祈った。
医神アスクレピオスの面影がまぶたに浮かび、拙者はベットから飛び起きる。(持久点5を失う。また、ゼウスに復活させてもらったので、名誉点1、恥辱点0の状態になる) なんとか助かったらしい。それでも、名誉点の貯金がなくなったのは痛すぎるわい。 窓を見ると夕日が見え、長い一日も終わろうとしていた。
深夜になった。拙者は自分の寝室を抜け出して探索を続ける。 石の階段を上り、ぶらぶらと人気のない宮殿の最上階へ向かってみると、カシの木で作られた立派な扉が見えた。隣には大きく口を開けたカエルの像が飾られていて、何となく奇妙な光景じゃった。 扉を開けようとすると、カエルの口から矢が飛んできて、拙者のこめかみに突き刺さる。 拙者は薄れ行く意識で、もう一度ゼウスに祈った。
ハッ、とベットで目を覚ますと、窓からは明るい光が見える。もう明け方が近かった。 やれやれ、連続でゼウス神に祈る羽目になるとは、油断しすぎたな。もうゼウスは願いを聞いてくれないぞ。 大広間に行ってみると、なにやら様子がおかしい。宮廷の重鎮たちが、お互いに錯乱したり、なだめたりして騒いでいる。拙者の知らない間に宮廷の裏ではいろんなことがあったらしい。(恥辱点1増える) 自分の部屋に引き返すと、やがてオプリスが鎮痛な面持ちでやってきた。 「どうしたのじゃ?」 「ラクトリスが死んだ。しかも、たぶんにわれわれの手落ちからだ」(恥辱点がさらに1増える)
なに? ちょっと待て。
置いてけぼりの展開もさることながら、恥辱点を1加えよ、じゃと!?
ゼウスに復活させてもらったばかりの拙者は、名誉点が1しかないんじゃぞ!
<注:このゲームでは、恥辱点が名誉点を上回ったら、ゼウスに雷に打たれて死ぬか、英雄としての良心に耐えかね自害して、ゲームオーバーになるのだ。>
うおおおおぉぉぉぉぉぉ! なんと拙者は不名誉なことをしでかしてしまったのじゃ! 「な、なにをするつもりなんだ。アルテウス!」 オプリスは突然、部屋においてあった剣を抜いた拙者の行動にうろたえて叫ぶ。 拙者の名誉はまったく失われてしまった。 ただ、一つだけ名誉ある行動が残されている。拙者は切腹すべきなのだ。 自分の剣を腹に向け、みずから死をえらぶ勇気を奮い起こす。この世に別れを告げる切腹の儀式によって、拙者は侍の面目をたもつことができるのだ。 いざ!さらば!
完
by 銀斎
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