五月果て月報締めてとりあえずひと息ついて小休止かな
幻想のルチアの歌は深くなお心の奥に響いてやまず
胡蝶蘭静かに揺れて浜の風受けてる窓辺ゆるやかな刻
今年また夏休みない予告かと思ってもらうブーゲンビリア
浅はかな新人なれば教育はする必要はないと捨て去る
信号機つけてるような新人の態度に疑問投げかけている
究極の選択だけどやむを得ぬことばかりある立ち上げのとき
トラウマを抱える部下になす術もなく自分だけ残業モード
朝の陽を写したような碗の前しばし佇み自然を思う
快晴の空のようにはなれないとうつむく人に言葉はなくて
台風の近づく気配感じてるオフィスの中もトラブル続き
空模様眺めて話す段取りはあなたの知らぬ大人の世界
日本語は難しいなと思いつつ部下励まして午後は過ぎ行く
ワケありの支援が続きいつの間に査定の季節巡ること知る
体力の限界かもと思いつつひたすら眠り英気養う
診断は心因性の喘息か ストレス溜まる日々の歪みか
そのことは心に留めておきますと 深夜に送る短いメール
正論を振りかざすなと言うべきか 悩みは続く発作激しく
派遣とは何とも知らぬままに来る新人教育誰がするべき?
新人に振り回される一日にため息をつく残業時間
新人が加わり少し息をつく雨上がりにはまだ遠いけど
潔くその先の夢追いかける 彼の横顔ふと思い出す
推敲を重ねて過去と今結ぶひとつの線を描いてみたい
ひと息をついて見上げる空高く飛行機が行く夢など乗せて
ロス・タイム許されないということをいかに告げるか悩みは深く
明日からの仕事を想う菖蒲湯の香りは強く我を励ます
大凧も上がれぬ風に思い知る自然に勝てぬ人の脆さよ
高いからどら焼きにしな この頃は影うすくなる柏餅かな
2004年05月02日(日) |
『ささやかながら、徳について』 |
そしてまた哲学したい心地して遠くの海を眺めて過ごす
今年また八十八夜巡り来て若葉の似合うあなたを想う
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