佐々木咲


手術の翌日

4時頃から、内臓が動いている感じがした。それまで全身麻酔モードで寝ていたのかな。
だいたい全部が痛い。みぞおちの辺りとへそかな。痛み止めが効いてるはずなのに…。
喉は、最初痛い!!って思ったけど、そんなに困るほどでもなかった。
午前中には歩くことになりそう。早くトイレに自力で行きたいのと、AppleWatchを充電したい。

朝も歯を磨かせてくれた…!!

朝食。おかゆ300g。おかずも付いてる。牛乳も。
どう考えてもハードなのだけれど、食べた方がいいもんね…!!おかゆおいしくなくなってきたけど全部食べなきゃね…!!牛乳アイスストレートは嫌いだけど栄養だから飲まなきゃね…!!
完食した。ただでさえみぞおちが空気入ってて気持ち悪いのに、胃がパンパンになり気持ち悪い。食べ過ぎたよね。ミスってるね。普通に立てない。1時間くれ。
看護師さんが2人来てたけど「立てるようになったらまた呼んでください」ってことで解散した。

みぞおちが痛い。あと肩が一番痛い。傷や腹部はなんともない。
いや腹部は、腹筋に力が入れられないので咳が出来ないなのに痰が絡むからつらい。咳じゃない咳をしていた。寝転んだ姿勢の時に咳が出そうになると、このまま咳すると手術跡すべてが爆発しそうな予感がするから苦しくても頑張って最速で起き上がり、咳じゃない咳をしていた。
みぞおちは手術中に入れていた空気が残っているせいで痛くて、肩は手術中に固定していたからバッキバキになってた。
肩は0〜10段階でどれくらい痛いか聞かれて10と即答して、湿布的なものを後で貰った。全然効かなかったけど。

私が食後にぐったりしている間に、はす向かいの人は立って、尿の管抜いて、なんやかんやして、退院していった…!!一泊二日なんだって。なんというスピード感…。

食後に気持ち悪くなってそのまま寝る、というのを翌日もやってたけどこれに罪悪感がない生活っていいですね。

しばらくして、思い立ったのでナースコールで「立つ練習します」って言ったのだけれど、たぶんナースコールのマイク部分が壁にあるからベッドを起こしていると遠くて向こうに聴こえていない気がする。
来た看護師さんに立つって言ったら「ああ」って感じで帰って、さっきの2人がまた現れた。うんなんかごめん皆さん。
立てた。動けた。案外動けるぞ〜!みたいな能天気な感想が書いてある。痛み止めが効いてるうちだけかなという恐れはあった。
隣の陣地のお姉さんが元気そうなのを見ていたので、私もそんな感じかなと楽観的に考えられる部分もあって、その通りだったかも〜。
歯を磨いたり、給湯器に行ったり、充電器セットしたりした。一度立つと座りたくなくなる。

排泄するのはめちゃくちゃ痛そうと想像してたけど、そんなことはなかった。やったー。
肩がひたすら痛い。みぞおちも痛い。何度も書いてる。この2点は退院後もしばらく引きずってたからな。
あと、唇の左下に違和感があることに気付いた。これもなんか固定するテープとか貼られてたのかな。局地的にガサガサする。

隣のお姉さんが退院して、すぐに別の人が入ってきた。この人は親世代。
たぶん給湯器かナースステーションに行くタイミング、すぐ戻るからという理由で部屋の引き戸を開けっぱなしで出ていく人だった。開いてると外の音がかなり聴こえるし、扉側の住民的にはスタッフさんの都合がない限り開けっ放しにする理由がないので逐一閉めて貰えます〜?あなたの個室じゃないんで〜という気持ちを込めて、3回目ぐらいで閉めに行ったら案の定その人は近くにいたので私を目撃して「あっすみません〜」って言って次から気を付けてくれた。わからせることに成功した。
あと、なんか持ち物に缶の容器があるっぽくて時々ガラガラいわせてた…。本来大部屋ってこういう音がするものなんだろうね。他の人が静かすぎるだけで。

隣に新しい人来たけど、私はいまだに入院の受付をしていない。
と思ってたら、コンシェルジュという人がやっと来た。もうだいたい済んでるけど、今から入院の手続き。
こんな中途半端な日に手続きすると思ってなかったからマイナンバーカードを親に預けていて、紙の保険証しか持っていなくて、これは退院する日にマイナンバーカードあれば高額医療(略)適用なるか…?
って聞いてみたら、「ここだとマイナンバーカード使えないので、紙の方が助かります!」とのことだった。堂々と時代に逆行してるね〜。
マイナンバーカードは過去にこの病院で紐付けてあるから、もう提示無しで高額医療(略)使えるって。そんなんでいいんだね案外。

向かいの人がトラブルというか。
看護師さんが来たときに「ドライヤーは所定の位置に戻してくださいね」って言った。
「そうなんですか?知らなかったです。どこに戻せばいいんですか?」
「今回は私が戻しておくのでいいですよ」
「なんで誰も教えてくれないんですか?」
「……」←たぶん何が起こってるのか処理して考えてる
めんどくせー絡みが始まった!!

向かいの人曰く「これは看護師さんが持ってきてくれた」「戻さないといけないシステムを一度も説明されていない」。
事実だと思う。誰も説明していない可能性は高いと私は思う。看護師さんみんな言うこと違うから。この人が忘れてる可能性もあるけど。既に一週間は入院してるのに、ドライヤーを自分で手に入れることもできていないっぽいし。たぶん手術していないからシャワー出来ない期間はなかっただろうに、今までドライヤーを手に取ったことがなかったのか?は疑問。
いやもう「そうなんですね聞いてなかったけど次からは戻します」で全て解決するのに、じゃあなんで最初から説明しなかったの?って切り返さないと気が済まないところに、高校生の頃に身近にいたギャルを思い出した。要するにコミュニケーションが子ども。
そしたら看護師さんは「説明を受けていないことを知らずに戻すように言った私が悪かったですね。申し訳ありません」って言った。すごい!!テンプレ回答があるのかこの流れに!!さすがだよ大変な職業だよ…。
ギャルの方は「私説明されてなかったんで。そうですよね。これは戻す場所があるんですね」って、いきって仕掛けたメンツを潰されることなく相手が引いてくれてご機嫌の状態でやり取りを終わらせた。
その後、この看護師さんと雑談したり積極的だったのであれは「あたしに謝ったからお気に入りにしてあげる」なのか「あたしは別に怒ってないアピール」なのかどっちだったんだろう。ギャルなら前者。
他にもいろいろあって、まず元気そうなのよな。いろいろと、どういう理由で入院しているのかよくわからない人だった。

母が面会に来た。特に用事はない…。
前日の手術中についての話をした。母は、手術が終わった後に医者から画像を見せてもらったらしい。私は見てない。いつか見れるのかな。
待合で、隣に中年女性が神妙な面持ちでじっと座っていたそう。旦那さんか子供の手術なのかな。一方、隅で固まってお菓子食べながら親戚のホームパーティーみたいになってた集団もいたらしい。いろいろすぎるやろ。高齢の親の手術とかそんな感じになるのかな。
たくさんの手術を同時にやってるんだな。私が手術した部屋はドアに10番って書いてたからたぶん手術室だけでそれくらいの数はあるんだろう。「シネコンみたいやな」って言われた。

シャワーはまだ出来ないので、昼間に身体を拭いた。

あっという間に晩御飯の時間に。私は今日何をしていたのか…?って書いてある。寝てもいなかったし、かといって何もしていないしな。謎だね。
食事中の周りの雰囲気から、どうやら食後のトレーを返却する場所があることを察する。でも説明は受けていないし、ぱっと見でどこなのかもわからない。余裕が出来たら探してみようかな。

夜に来た看護師さんが、「術後は癒着を防ぐためにたくさん水を飲んだ方がいい。このタンブラーで1日3杯ぐらい飲んで」って言ってて、それ初めて聞いた…。全然足りてないわもっと早く教えて欲しかった…ていうか本当に術後誰もが言いそうなことなのに、あなたが初めてや…。

結構動けるけど速度は90歳代という生活の始まりだった日。

2025年06月17日(火)

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