妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2002年09月23日(月) |
『キノの旅2』(小) |
【時雨沢恵一 電撃文庫】
スニーカー文庫よりも電撃文庫の方が質がよい。 ように思う。 好みの違いか。 その昔、読まず嫌いですいません。
帯コピー「世界は正しくなんかない。」 キノシリーズは、帯のコピーがいいですね。 昨今、いまいちなコピーやら、著名作家の推薦だの、あげく「〜フェスタ」だの、つまらない帯が多いですから。
どうしても、表紙キノが女の子に見えてしょうがないのですが・・・。実際、どっちのキノなのか・・・・・・・・。
「狙撃兵の話」 カラー口絵だとばかり思っていたら、ここもちゃんとお話でした。 キノシリーズは絵本ぽいなと思っていたから、こうしてみるとやっぱり絵本みたいです。 師匠っていうのは、女の人だったのですね。 でも、作中の男の人が主人公のキノとは別人のような気がしてならないのですが…。師匠の別の弟子とも考えられないこともないですよねぇ。
「人を喰った話」 キノ、ナイフ屋ですか・・・。 重いでしょう。さすがにそれは。 「怖かったよ」ってセリフが、キノには珍しいなと感じました。 んー。このシリーズは時系列がわからない上に、どっちのキノなのかもよくわからないから、少々混乱します。別にいつの誰の話だったいいんですけどね。面白いから。
「過保護」 こういうショートショート好きですね。短い話。
「魔法使いの国」 モトラドの注に「空を飛ばないものだけをさす」っていつも書いてあるから、てっきりこの世界では空を飛ぶ乗り物もあると思っていたのですが、どうもなかったようですね。 ニーミャがいいキャラでした。
「自由報道の国」 新聞ってそんなものですよね。 てっきりキノのことかと思った。 キノのことだとしたら、エルメスが黙っているのが変だな、くらいには思いましたが。 どうでもいいことですけど、新聞の読者の欄が嫌いです。 好きなのはコラムです。
「絵の話」 そんなオチだろうとは思いましたが、オチが読めることと面白くないことは同義ではありません。 えらぶって「どうせそんなオチだと思った」と言うのは大した感想じゃないと思います。 まあ、そんなことは置いておき。 作品の鑑賞の仕方はそれぞれですし、感じ方もまたそうですが、誰かが素晴らしいといえばそう見えてきてしまうというのもわかりますね。 作品に意味を見出そうとするのは正しい鑑賞じゃないのかもしれません。
「帰郷」 このシリーズらしい、ブラックさ。 よかったというべきか、なんというべきか。 キノは相変わらず女の子なのか男の子なのか・・・・・。 どっちでもいいとは思いつつ、どうしても気になってしまう。
「本の国」 純粋にいいなと、思う国。 でも、誰でも彼でも本批評が始まるのはいただけない。私は別に本の批評が好きなわけではない。 こんなサイトやっているが。自分のためのメモ用に用意した日記なので、読ませることは第一条件じゃないのです。 読んだら書きたいと思うのはけっこう、普通の心理だと思うのですが…。そうでもないのでしょうか。
「優しい国」 最初、一巻の「大人の国」と同じ国なのかと思って、緊張しました。 すぐに違うとはわかりましたけど。 この国があったから、「大人の国」であんな行動に出たのかもしれません。 待ち合わせ場所で読んでいたのですが、待っている間に落涙するところでした。 一番切なかったです。
「砂漠の真中でb・a」 キノは師匠のところを飛び出したんですか。 キノと師匠の話はこれから出てくるんでしょうかね。
「続・絵の話」 いつも笑っているような顔の犬、陸。 いますよね。そういう犬。別におかしいわけじゃないんでしょうが。彼らも。 見ている分にはかわいい。 これからも陸とシズの話しがたまにあると嬉しいです。
この人のあとがき好きです。 私はあとがきに本文ネタバレがあっても別に構わないのですが、書くときは一言書くよといってもられると嬉しい。 時雨沢さんと同じで、あとがきから読むことが多いもので。
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