妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2010年12月04日(土) |
『神様のカルテ 2』(小) |
【夏川草介 小学館】
せっかく二巻なのでタイトル変えたらよかったのでは、とちょっと思ったり。 これからも3、4といくのでしょうか。
前回は、森見登美彦と海堂尊を足して二で割ったような印象だったのですが(いい意味で)、2になって作家らしさが出てきてより良くなりました。
一の働く病院にかつての学友が赴任してくるという話し。 職務を全うするためにどこまで私を犠牲にするべきか、できるのか。 医師って本当に過酷な仕事です。 そら恐ろしいほどに過酷。 もちろん、年中無休、24時間働く人は医者以外にもいる。それらも含め、どこまでやるべきなのか、は働く人の共通の悩みですね。
一とタツはそこで、「良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬である」と何度も引用する。 まさにその通りだと思う。 思うが、あまりに制度側がその良心に胡坐かいてる気がしてしまうな。 一とかタツや、次郎たちの行く末が古狐先生のようであるのはあまりに悲しい。
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