妄言読書日記
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※ネタバレしています
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2011年03月04日(金) 『マボロシの鳥』(小)

【太田光 新潮社】

太田光の真面目さとピュアさがぎゅっと詰まった短編集。
読書家で有名な彼が満を持してどんなものを書くのかと思っていたのだけれど、先人へのリスペクトと憧憬が溢れる寓話集に。
小説になると急に行儀がよくなってしまうなぁ。
普段、身体を張ってテレビや舞台で発信しているほどの強いメッセージはなく、どうしても小説書かなきゃいけなかったのかな、という印象。
書きたかったんだろうけど、小説でなければいけないということもなく、小説だからこそもっと踏み込める部分もあったんじゃないのかなぁと思う。

また書くのなら、もっと具体的な話しを書いて欲しいな。



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