妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2011年03月23日(水) |
『村田エフェンディ滞土録』(小) |
【梨木香歩 角川文庫】
『家守綺譚』と対になるような話し。 土はトルコのこと。小説では土耳古と表記されている。 現代のトルコではなく、土耳古と表記されているせいもあって、どこかファンタジックな印象。 現地の神様と稲荷がもめたりするのも不思議な感じ。
そんな不思議な雰囲気を漂わせながら、村田が土耳古で出合った現地の人や、同じように勉学のために来たオットーや、ディミィトリスとの友情が語られる。 世界大戦が始まり、それぞれの運命を辿るのだけれど、村田の元に最後に残された物がたどり着くラスト、切なく胸に迫る。
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