妄言読書日記
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2011年05月20日(金) 『鈴木先生 11』(漫)

【武富健治 双葉社】

ついに最終巻。
教師物、学園物のラストが卒業ではないのは珍しいですが、これ以上ないほどの盛り上がりなので鈴木先生らしいタイミングではないかと。
最初の頃、鈴木先生たちが蘇美を神聖視するのがよくわからなかったのですが、ここまでくると、蘇美ちゃん・・・!と胸が熱くなる。
最終巻までくると、鈴木先生の指導がどうこうというより、鈴木学級の生徒達の成長が素晴らしい。

これといったヤンキーも不良もおらず、イジメというほどの問題もなく、いたって普通の学級の、しかし深刻な問題がテーマで、中高生時代に問題児相手に奔走する先生を横目に見ていた平凡な生徒だった人たちが納得できる教師物がようやく出てきたと思いました。
ただ平凡であるがゆえに、なぜだか疎外感を感じてしまう人が、事件を起こしてしまうミツルだったりユウジのような気がする。

本当に密度の濃い物語でした。
ドラマの方はどんな按配なんでしょ。



蒼子 |MAILHomePage

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