妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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【伊坂幸太郎 新潮文庫】
大学生5人組の青春小説。 伊坂なので、そこに通り魔とか窃盗犯とか超能力とかが絡んでくるのだけれど、5人たちの熱いわけでもないけれどかけがえのない学生生活。 平凡とは言いがたいけれど、どこか覚えのある雰囲気で、伊坂作品では一番身近に感じる話しだったように思う。
伊坂作品に時々出てくるめんどうくさいキャラの中でも、西嶋は特にめんどうくさい部類だとは思うのだけれど、その言動のいちいちに喝采を送りたくなるような爽快さがある。 友人にいたらめんどうくさいとは思うけれど、楽しいとも思うなぁ。 窓に「中」を作るシーンは本当に感動する。 それに、西嶋がついに東堂に会いに行くシーンは、北村たちと一緒に拍手をしたくなった。
5人が出て行く社会が砂漠ってほどひどいところじゃないといいよね。 というかそこまで社会は過酷でもない。
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