妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
目次前のページ次のページ


2011年12月30日(金) 『黒田如水』(小)

【原田種眞 勉誠社】

序盤の方はじっくり書いているのだけれど、終盤になるにつれ一つ一つのエピソードがどんどんざっくり表記に。
文章もなんだか終盤は雑。
そして、途中から高山右近の方に比重が寄っていく。
丸々一章、如水いないけど!?みたいな部分もある。
歴史小説って脱線が多いのが常ですが。

本能寺で、秀吉に「御運が開かれましたな」と言った説を採用していないのが珍しいけれど、その後、似たようなエピソードを挿入してこれまたやっぱり秀吉の不審を買っている。
ただ、秀吉と如水が合わせ鏡のようであるという解釈は新しい。
もう一つ他と違ったのは、晩年、家康に毒殺されるというくだり。
若いといえば若い享年ですが、どうかなぁという気もします。

表紙がやたら怖いのでおうちには置いておきたくない気持ち。



蒼子 |MAILHomePage

My追加