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		沙夜

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■　「そんな先のことは分からないよ」by ボギー

私達がまだ恋人じゃなかった秋の頃。
彼は「春になったら一緒にお花見に行こうね」と私に言った。

え、お花見？（そんな先のこと…）

私の頭の中に「カサブランカ」のボギーの台詞が浮かぶ。
「今夜の予定は？」と女に訊ねられ
「そんな先のことは分からないよ」とやり返す、あれ。

その時の私にとって春は遠く、ましてや、彼とどうなるか
分からないと思っていたから。
だから、一緒に…と言われてもピンと来なかった。

でもそれから
クリスマス、年末年始、誕生日、バレンタイン etc...
たくさんの時間を彼と一緒に過ごしてきた。

日常。非日常。
ハイ。ロー。
泣く。笑う。
近づく。離れる。

そんな日々の繰り返しの中で、確実に季節は流れ
気がつけば長い冬も終わっていた。

そして、今、桜の季節。

咲き始めた桜を見上げながら私の心は浮き立ち、
と同時にある種の感慨を覚えた。

ああ本当に、彼の言ってた通りになったなぁ…と。

2003年03月27日(木)

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初日