Sports Enthusiast_1

2013年03月10日(日) 大谷(日ハム)は超逸材だ

日ハムのドラフト1位指名選手、大谷翔平の投球をCATVで見た。▽フィジカルの強さを感じさせる、▽バランスがよい、▽投球フォームが合理的――と、抜群の才能を感じさせる内容だった。

大谷については、筆者はいい印象をもっていない。大谷自身が書いた筋書きだとは思わないが、彼の日ハム入団には密約があった、と筆者は思っている。そのことは散々すでに書いたことなので繰り返さない。

それはそれとして、とにかく、大谷は日本球界で何シーズンか投げる(打つ)ことが確実だ。日本の野球ファンは、若い才能をこの日本で見られることになって、幸いだ。大谷と同様に、「ドラフト破り」で読売に入団した菅野投手と比較するならば、大谷の方が素質的には数倍、優れているように思う。

この日の投球では、150キロ超のストレート、スライダー、カーブを披露した。難点は、第一に、リリースポイントが一定せず、体重が乗り切らずにリリース・ポイントが前にきたときはボールが抜ける。反対に体重が乗り切って、指がボールにしっかりかかったときのストレートは伸びがあって、打者はまず打てない。

第二の難点は、緩い変化球を投ずるとき、投球フォームが変わってしまうこと。肘も下がり気味で、この癖を見抜かれると、打たれることもある。ただ、高速のスライダーの場合は、ストレートのフォーム(腕の振り)と変わらないし、ブレーキが鋭く高低差がつく。これは相当の武器となろう。

調整段階でこれだけ高度な投球を見せた大谷。本番でも、ストレートとスライダーだけで、1イニングなら完全に抑えられるだろう。

変化球と速球のフォームを同じくするためのフォームの微調整は必要だが、大幅な矯正は不要だ。このくらいは、高卒ルーキーの課題としてはさほど深刻なものではない。この先、とにかく経験を積み、もう2〜3種類の変化球(たとえばチェンジアップ)をマスターすれば、数年間、先発で10勝以上は確実だろう。

問題は、投打の二刀流をいつまで続けるのか、投手専念と決まった場合、どの時期に、どういう形で起用するかであろう。筆者の見解では、まず、今シーズンから、できるだけ早い時期に投手専念と決めるが、先発起用はしない。持ち味のストレートとスライダー主体の投球に限定して、短いイニングの中継ぎで使う。フォームの微調整が完了したことを見届けて、先発ローテーション入りとする。もちろん、ローテーション入りは来シーズンからでもかまわない。焦らないことだ。

日ハムはダルビッシュが抜けた穴を、大谷で完璧に埋めたことになる。


 < 過去  INDEX  未来 >


tram