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2014年02月28日(金) 阪神優勝か―日本プロ野球順位予想(2)

◎阪神の攻撃陣に厚み

セントラルリーグの他球団の状況はどうか。野手陣で読売に次ぐ戦力を保持するのが阪神、以下、DeNA、広島、中日、ヤクルトの順となろう。

阪神の主な新戦力はマウロ・ゴメス(ナショナルズ)のみ。若手の台頭に期待するシーズンとなった。キャンプにおける掛布氏の指導が功を奏し、楽しみな選手も何人かいるようだが、レギュラークラスでは、福留、西岡の元MLB2選手の力の衰えが顕著。福留は昨シーズン以上に出場機会は減る。実績のない若手の中からどれだけの選手が頭角を現すか、楽しみでもあり不安でもある。前出のゴメスは、実績において“強力助っ人”に間違いないが、いまだ(2月28日現在)、練習試合に出場していない点が気がかり。


◎阪神、強力クローザーを補強

各球団の投手陣の補強状況をみると、▽阪神は、実績のあるジェイソン・スタンリッジ投手(=退団→ソフトバンクへ)、久保康友投手(=FA宣言しDeNAへ)が退団し、韓国からクローザーの呉昇桓(オ・スンファン)投手(=サムスン) が入団した。阪神首脳陣の思惑としては、昨シーズン、藤川の抜けた穴が埋められず読売に大差をつけられ、さらに、プレーオフでも広島に負けた屈辱を、オ・スンファンが埋めてくれることを期待してのことだろうが、防御率3位だったスタンリッジの抜けた穴は大きい。

◎4球団はいずれも地味な補強にとどまる

▽広島は、前出の一岡竜司投手(=前巨人)、ザック・フィリップス投手(=前マーリンズ)が入団し、大竹寛投手(=FA宣言し巨人へ)が退団、▽中日はネルソン・パヤノ投手(=メキシカンリーグ)が入団し、中田賢一投手(=FA宣言しソフトバンクへ)が退団、▽DeNAはギジェルモ・モスコーソ投手(=前ジャイアンツ)、高橋尚成投手(=前ロッキーズ)、久保康友投手(=前阪神、FAで獲得)を獲得、▽ヤクルトは、クリス・ナーブソン投手(=前ブルワーズ)、クリス・カーペンター投手(=元レッドソックス)、真田裕貴投手(=台湾・兄弟/元巨人)を獲得――と、強力な即戦力投手を加えたチームはないし、放出した球団もないが、強いて挙げれば、大竹が抜けた広島が戦力ダウンか。

セリーグの投手陣の補強状況としては、読売を含めた6球団とも、新人と既存戦力の台頭による強化を求めているように思える。ということは、昨シーズンにおける読売の菅野、阪神の藤波のような即戦力新人投手の活躍次第ということになる。その脈絡で言えば、ドラフト1位で大瀬良大地投手(=九州共立大)を獲得した広島に注目したい。大瀬良が大竹の穴を埋められれば、広島の順位は上昇する。

また、セリーグ各球団の野手陣の補強状況としては、読売を除いた各チームにサプライズはなく、パリーグに比べれば地味なストーブリーグとなった。5球団とも、既存戦力の底上げと、地味な外国人選手の「大化け」狙い。14シーズンのセリーグに魅力はない。

◎阪神優勝、読売は2位か

セリーグは昨年よりは混戦となる。投手陣崩壊の読売が阪神との競り合いに負けて2位に落ちる。その一方、ストッパーが安定し、野手陣(既存戦力)の打撃開眼により攻撃力アップの阪神が優勝。以下、3位=DeNA、4位=広島、5位=中日、6位=ヤクルト、と予想する。


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