15's eyes
- 2003年07月02日(水) どうとくのはなし
一本橋で、
おおかみがうさぎを通せんぼしたという童話
いじわるたのしい。
いじわるだいすき。
よくあるオチで、
その後自分よりもはるかにつよいくまには、
下手にでるおおかみ
ところがくまは、やさしくおおかみに
橋をゆずった。
おおかみはこころを入れ替え、
その後、うさぎに道をあけたという。
このはなし。
もっとやさしい口調で、
子どもと勉強したんだけど。
わたしはいじわるだから、
彼らにたずねた。
「…で、きみたちだったら、
悪いこととは知りつつも、
いじわるが楽しいなぁなんて思うことないわけ?」
「ないよぅ」
「ぜんぜん」
「1回もナイ」
ほんとかよ。
「まさかぁ、ホントにゼンゼンないわけ?」
もういっかい聞いた。
「やだよーないもん」
「ホントにないない。」
ほんとかよ。
「…ちょっと思ったことあるよ。」
ぼそっと一人の子が言った。
でかした!!!
「あるよねえぇぇ!」
私はうなずいた。
すると続けてぼそぼそと、
「前に一回だけあるよ」
「あるよ。」
という声が。
一方で、
「えー?ないよないよ。」
という声も。
成長過程の人間の言葉として、
どちらの子どもが愛すべきキャラなんでしょうね。
もちろん
これ一つで決めることは難しいけどさ。
生まれてこのかた一度も反社会的、非社会的な
行動をとったことがない子ももちろんいるんだろうけど。
一回くらいは人にみせたくない悪魔の心が
疼いたりするだろ?ふつー
そういうの、
素直に、過去を振り返る心と本音を言えることって大事じゃない?
かわいそうに。
既に、自分をよく見せようと
知らず知らずのうちに取り繕ってしまう子どもが多いこと。
子どものなかに潜んでいるもうひとつの心。
表の顔と裏の顔をつかいわけてる子って多いよ。
親や先生の前では立派な役者な子が多い。
そして、
憧れとジェラシーなんて、
今時は既にちびっこから始まっているからね。
陰で友達をねたむ心なんて、
生まれてから数年たって獲得してしまったりする子もいるのだ。
あー
すくすくのびのび素直な子っていうのに
育てるのは難しいものだわ。
こういうの考えると、親になるの、怖い。
きっと自然体に育てるのが一番で、
それはわかってるけれど、
無意識の自然を保つというのは、
地球の自然環境と同じで今時は難しすぎるんだよ。