15's eyes
- 2003年11月30日(日) 価値観の押しつけはキツイんだよ
高校時代の友達Yちゃんと先週の水曜日に会った。
校種は別なものの、Yちゃんと私は同業。
違う町で働いているYちゃんが研究会出席のために
やってきたのだ。
夕方時間をやりくりして、私はかけつけた。
同じく友達のNちゃん(かなり前の日記に出てきたかな)も
勉強会を抜けてやってきた。
私たちは、カフェで久しぶりの甘いものに舌鼓を打って、
近況報告なんかをした。
週の半ばにこういう息抜きの時間があるなんて、
幸せなことだ。
やっぱり時間はつくってでも遊ぶべきだ
なんて思っていたんだけど…
話はうーむ
雲行きはあやしく、
帰る頃にはちょっとがっかりした気持ちになってしまった。
もう、10年以上ものつきあいになる友達なんで、
お互いのよさも悪さも知ってる仲なんだけど、
やはり人というのは、
年月の中で、
過ごした環境の中で、
微妙に変化してゆくみたい。
私がなににがっかりしてしまったかというと、
Yちゃんの決めつけた物言いだった。
わかってる
彼女にそんな悪意はないってね。
小規模校で新卒間もない頃から
大量な仕事を引き受けて、
ばりばりこなしてきているYちゃんは、
尊敬に値する。
私なんて
ある意味研究に没頭できるような学校で、
ぬくぬくと働いている身だから、
いつもYちゃんの話を聞くと頭が下がる。
しかし、
使えない新卒の子のプライベートな噂を愚痴るのはどうなんだろう。
いやぁ、
聞けば聞くほどいい年して「やだぁ」なんて言ってる女の子っぽいから、
よっぽど使えなくて腹立たしいかもしれないんだけどね。
気心の知れてる私やNちゃんの前でだから、
言うんだろうけどね…
一挙一動けなすことはないんじゃないかと
思った。
うーん。
ちょっと聞いていてあんまり良い気はしなかった。
さらに、
これには、前段があるのだけど、
Yちゃんはいつも再会すると、
決まって「結婚はいつするの?」と言ってくる。
それは、ゼンゼンかまわないの。
だって、仲良しだし、Yちゃんも旦那さんと
結婚するまではいつもいろいろと話してきた仲だったし。
ただ、いつもいつも
「好き、キライはどうでもよくって、
楽な相手と結婚するのが一番よ。」
と力説されるのには、
ちょっと辟易している。
私が、
「今の彼のことは、尊敬しているし、
私はたぶん、どんな小さいことでもいいから、
尊敬できる人とじゃないと一緒にはいられないと
思う」と頑張って言ってみても、
さっくりと、Yちゃんは否定する。
それはきれい事だといわんばかりに、
「楽な方がいいんじゃない?」
とまだまだ青いわねという表情を浮かべられる。
まぁ、最初の1.2回は戦ってみたものの、
所詮未婚の私に結婚生活を語らせたとしても
夢物語に近いんで、
「そうなんだぁ…」と最近は流すようにしていたものの…。
なんと、今回は、
「どうしてもそれを二人に言いたくって。」
と、わざわざ再び、
「好き嫌いはどうでもいいから、楽なのがいちばん。
そういう人を選びなよ。」
という説をとくとくと語るじゃないの。
はー
またか。
と思ったものの、Nちゃんはこの話を初めて聞いたらしく、
神妙な顔をしてしまったじゃないの!
あら〜
Yちゃん、
Nちゃんは私以上にまだ純粋に、
「好きな人と生活すること」に
夢を持ってる人なんだからさぁ…
もうちょっと言い方を考えなくちゃ…
好きとかキライとかどうでもよいって
斬りすぎだから!!
「まぁ、そういう考え方もあるよね。」
なんて、話題を変えようとしたけれど、
もう手遅れだった。
Yちゃんを見送った
帰り道、Nちゃんは、
「私には衝撃的な話だった」
と言い出すではないの。
私はあわてて、
自分の考えを言った。
「何が決め手かって、それは人それぞれだって思うよ?
経済力が一番の人もいるし、
食べ物の好みが合う人が一番だっていう人もいるし。
Yちゃんは、楽が一番っていうのも、
Yちゃんがそう思ってるんだけで、
Nちゃんの1番になるかどうかなんてわからないじゃない?
それでいいんじゃないの?」
するとNちゃんは、
「15は大人だねー」
と言った。
ちがうのようぅ!!
実は初めて聞いた時には私もけっこうしょんぼり
したんだって。
こいつが現実なの?ってね。
あぁ、でもそれは違うって。
だって、
それじゃぁみんな型どおりの価値観で、
型どおりの幸せになっちゃうじゃない?って。
なぜその職業を選んだの?という理由と同じように、
なぜその人と生きていくの?という理由も
みんな人それぞれなんだと思う。
正解なんてない。
そして、
何よりもその人のそばにいる理由なんて
きっと移り変わってゆくもので、
きっとYちゃんだって最初から、
今の理由じゃなかったのかもしれない。
そして、
私だって、今はそうじゃなくても、
「好き」や「尊敬」が一番じゃなくなるかもしれない。
でも、
その時その時の自分の価値観を信じていけばそれで、
いいんじゃない?
まぁね。
でもね。
私はYちゃんの言葉に既に免疫を受けているから
こうやって自分は自分だと考えられるだけであって。
やっぱりよくある適齢期といわれる前後なんで、
何度も人の言葉に流されて、
環境にも流されて、
血迷った考えをしていたんだって。
けれども
Nちゃんは次の日メールで、
「未だショックから立ち直れず…」
って送ってきた。
まったく。
デリケートな独身女には、
もうちょっと優しく現実を語ってよね。