lucky seventh
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さようなら
さようなら
すべてに別れを告げて
わたしは消えてしまおうか?
<黄昏ヘブン>
「あの人はどこですか?」
遠征帰ってくると、門の所に見知らぬ人影が2つ立っている。 神々しいまでの色彩を持った幼い子供に僕らは目を奪われた。
「あの人はどこですか?」
星を宿したような瞳が、するどく斬り付けるように見る。 ひやりとした。 その問いに、ふいに数日前僕らの前から姿を消したあの人を思い出す。 いな、姿を消さなければならないほどに追い詰めてしまった人を…
「織(オリ)姫」
睨む少年を窘めるように、落ち着いた声の少年が割って入った。
「少しは抑えなさい」
どこまでも淡々したその声に、何の感情も感じられない。 織姫と呼ばれた、星のような煌めきの瞳を持つ少年は思うところが あるのだろう、不承不承だが頷いた。
「初めまして、都市同盟の皆様。 私(わたくし)の名は佐保(サホ)姫、そしてこちらは織姫。 私(わたくし)どもはこちらの居城におられるお方をお向いに参りました」
軽く、頭を下げそう言う少年には申し分程度に作ったような 微笑みが浮かんでいる。
「おりますのでしょう?」
次の週間壮絶に少年は笑う。
「御方は。竜田(タツタ)の姫はどちらに?」
ナナナ
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