lucky seventh
DiaryINDEX|past|will
アイツは、俺のためにいてくれたから。
“君だけが”
「お前たちだって殺してんじゃネェのかよ?」
短く、不揃いの髪が揺れる。 あんなに自慢にして髪が短く無惨にちぎり、切れていた。 どうしたんだ?そう聞いた時、彼はあげたんだ。そう言って笑った。 あの衝撃的な事実を後にして、始めて見た彼の心からの微笑みだった。
「軍人になって、片棒担いでる奴の言うことじゃネェだろ?」
その彼が怒っていた。 あの震撼させるような、嘲笑うかのような笑みを見せて。
「同じように殺してんだよ。 お前が、お前の家族を殺されたように…ナァ?」
彼の逆鱗に触れてしまった少年は、呆然と彼を見る。 筋金いりの猫かぶりの彼、偽ることを知っている彼、 きっと、ここでもあの時のように何だかんだ言って頼りになる整備士を やっていたのだろう。
彼は、この世界を否定するために生きていると言うのに。
「貴方に何が分かるって言うんですか!??」
凍り付いた少年の頬が、赤く紅潮する。 自らも持て余す、憎悪をたぎらせて。
「知らネェよ」
だけど、底知れぬ闇のような彼の心には何も響かない。 どこまでも絶望に身を浸した彼には届かない。 その声に、泣きそうな色が含まれていると分かっていても、 うるさいとばかりに、彼は笑うだけだった。
「ただキャンキャン、犬みたくほざくお前が目障りなんだよ。」
この世界に捕われた奴の言葉なんて知らない。
この世界はぜったいなんかじゃないから、
ナナナ
|