lucky seventh
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愛しているというなら、その手で殺して。
長い、黒髪がゆれる。 歩く度、さら、さらと雨に濡れ雨を含み。
雨のせいでいっそう青味がかった黒髪に白い肌がはえる。 深みのある青いスプリングコート、中に来ているのは薄手の白いシャツ、 落ち着いた感じのピンクのスリットの入ったタイトスカート。 ひざたけの白いブーツは地面の水たまりを蹴散らす。
美しい女だった。 少女から女性へと変わっていく年頃の女だった。
ただ、腰に差した黒い日本刀だけが異様な空気を発している。 『村雨』 女はそうその刀を呼んでいた。
ナナナ
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