lucky seventh
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2005年05月23日(月) |
君の世界がこうして終わってしまっても、僕の世界はずっとずっと続いていく。 |
永遠を誓ったのに、君は もういない。
「あたし、怖くないの」
彼女はそっと微笑んで言った。
「あたし、悲しくないの。」
そう彼女は微笑んで言って、僕を見た。
「あたしは死を受け入れるわ」
その微笑みは穏やかだったけど、どこか遠かった。
余命
そう聞いて、彼女は泣き叫んだ。 あの頃の彼女は泣き叫ぶことができていた。
「あたしは後どれだけ生きるの!?」
「あたしは後どれでけ生きられるの!??」
手当たり次第に物を投げては壊し、彼女は喚く。
「死ぬのよ!!死んでしまう!!!」
「なぜ?なぜ あたしが!!!」
描いて、夢が消えて 少しづづ築いた夢が壊れた。
そうして 泣いて、泣いて、泣いて、泣き続けて
「なぜなのよぉ…」
叫んで、叫んで、叫び続けた声もやがて消えていった。
誰も答えてくれない。 誰もその答えを知らない。
「なんでなのよぉー…」
体は理解できなくとも、心では理解していた。 誰も答えることなどできないと。
けれど、 それでも僕は彼女を思い続けた。
あの誓いを君は覚えていますか?
僕らはあの幼い日に、あの白い教会で誓い合った。
死が二人を別つたとしても永遠の愛を誓うと。
あの思いは本物だったのに、彼女はそれから僕を拒んだ。 あの穏やかで、遠い微笑を浮かべた日々の彼女は、 「あなたには未来があるわ」
自分はもう過去だと言うように、そうして僕を拒んだ。
君の世界がこうして終わってしまっても、僕の世界はずっとずっと続いていく。 と、いうのに…
にびいろサイト様のお題より。 文中10題 03
ナナナ
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