lucky seventh
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2006年02月22日(水) 誰もいない場所

握りしめた拳がイタイよ。

どうして??

どうして!!!!


君のためなら

君を取り戻すためならナンだってできるよ。




























「どいて。」

その声に、目の前の少女が驚いたように目を瞬いた。

「あ、ごめんなさい。」

そこは教室の出入り口で、少女の立っている場所はちょうどそこを
塞ぐような形で立っていた。
謝罪の言葉と同時に、目の前の少女はどいた。
声をかけた少女は、目の前を引いた少女が
始めから何もなかったかのように教室へと入っていった。

「なぁに?アレ!!感じ悪ーい。」

「ユーちゃん!!」

ユーと呼ばれた少女の言葉に先ほどどいた少女は慌てたように咎めた。
思いのほか大きな声ではかれた言葉が少女に届いてしまうかと思ったからだ。
クラスメートの 暁 ユカリに対するクラスの総評は概ね同じだ。
鉄面皮。
どちらかと言うと愛嬌のある顔なのに、その表情は常に微動だにしない。
たまに喋ると、その口から出る言葉は歯に衣を着せぬもので
少女と喋ったものは大抵、あまりいい印象を持たない。
けれど、クラスメート。
されど、クラスメート。
揉め事を起こすことはあまり喜ばしくない。
あれでいて少女は外部校から交換生としてやってきた特待生、
言うなれば、お客さまなのだ。
お客さまにそれ相応のおもてなしと言うものが必要である。


ナナナ

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